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〜時間的には「21」のちょっと前〜
昼過ぎにマサイハウスにやってきたモトキは、ちょっとだけ上機嫌。
マサイは、そんなモトキの様子に、イライラを隠せない。つい、チクワにも冷たく接してしまう。
モトキ「チクワに当たるなよ、マサイ」
マサイ「おめーにオレの気持ちがわかるかよ。何の連絡もないんだぜ。不安にもなるよ」
マサイにイライラに思わずモトキは「ごめん」と発してしまう。
モトキ「・・・でも、チクワは関係ないでしょ。」
その言葉に、マサイはモトキやチクワに八つ当たりしていると気づき、しゅんとした。
マサイ「わりぃ。なんか、昨日の今日で、いらいらしてる。」
マサイは足元にすり寄ってきたチクワを抱き上げ、頭をなでた。
モトキはマサイに昨日のことを話すかどうか、悩んでいると、マサイの方から話しかけてきた。マサイの視線は、まっすぐモトキを見ている。
マサイ「・・・あのさ、この際だから、本音を聞きたい。モトキさ、Aのこと、好きなんだろ?」
マサイの真剣な目にモトキはちょっとだけ笑みを浮かべて、でも、正直に話す。
モトキ「そうだね。高校の時からね。・・・大学も割と頻繁に連絡取ってたし。ずっと気になってはいた」
マサイは、はっきりと言わないモトキにちょっとイラっとする。
マサイ「今、どう思ってるのかってこと。一人の女性として、好きかってこと」
マサイの圧力にモトキも真剣にならざるを得ない。
モトキ「・・・好きだよ。だから、昨日もここを出た後、Aのことが気になって、会ってたし。マサイには悪いけど、オレもAに自分の気持ちを伝えた。・・・あとは、Aがどう思うか、どう決めるか・・・。」
マサイから視線を外さず、しっかりと答えたモトキ。
マサイはモトキの真剣な気持ちを改めて、知った。
・・・数秒、二人の間に沈黙が流れた後、モトキはふっと表情をゆるめ、いつものモトキに戻る。
モトキ「今日、誰の撮影だっけ?」
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作者名:danchan | 作成日時:2020年10月2日 21時