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或るアイディア ページ8

私がモリに話した大まかな内容はこうだ。

私があいつらを殺したことをなかったことにしてほしい。両親の死は強盗殺人によるもの。そう偽装してほしい。
その代わり、

私はマフィアの構成員として雑務でも暗殺でもなんでもしよう。


モリと帽子の人は驚いたような顔をした。
「それはかまわないが…いいのかね? 確かに君には殺しの才能があるようだ。こちら側に来るというなら歓迎しよう。 だが、もう戻れなくなるだろう。本当に、いいんだね?」

もう戻る場所なんてどこにもない。失うものもない。
私はうなずいた。

「なら、こういうのはどうでしょう?」先ほどの包帯男が言った。「君は何も知らなかった。朝起きたら両親が死んでいた。そうふるまうんだ。すべては君が寝ている間に起ったことなんだ。金品が盗まれているんだから軍警も強盗殺人だと疑わないだろう。辻褄も合う。」
「ならば、一度君を家に戻さないとだねぇ。そういえば、エリスちゃんの持っている寝巻に同じようなものがあった気がするよ。それを着ればいい。その血まみれの寝巻はこちらで処理しておくから。」

そのあとの彼らの動きは速かった。私が着替え終わるころにはすべての準備が整っていた。
「あとは、お前を送るだけだ。家はどこらへんなんだ?」
説明しようとしかけて、ふと「ソレ」の存在を思い出す。
「一瞬で帰れるかもしれない。」「どういう事だ?」「ほら…」
少し離れたところにいる包帯男の前まで「移動」する。一瞬光に包まれたような感じがする。
私を狐につままれたような顔で見ている帽子の男が言った。「瞬間移動の異能力…か。だから6人も殺せた…」
沈黙がその場を包む。なんとなく居心地が悪くなり私は自分の部屋に「移動」した。手筈通りあと少ししたら匿名の通報を受けた市警が来るだろう。

私は悲しいのか?布団にもぐりながらそんなことを考えた。悲しすぎて何も感じないだけだろうな。ありきたりな答えを出し、下で血を流しているお父さんとお母さんにおやすみ、と言った。









その頃、森鷗外は少女のいなくなった虚空を見て薄く笑っていた。

では、改めまして。→←或るアイディア



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フリスク(プロフ) - 島空太さん» コメありがとうございます! ごめんなさい、一回リクエスト案を消してしまいました…でもそのうち書きます!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2017年4月8日 9時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
島空太(プロフ) - プリン食べられて…っていうやつが気になりますねェ…(。-∀-) (2017年4月8日 4時) (レス) id: ad1d4b6253 (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 藤猫さん» コメありがとうございます! 毎回どんな風に書こうか悩みながらポチポチやってるのでそう言って褒めて頂けると凄く嬉しいです! これからも頑張って書いてきますね( ´ω` )/ (2017年3月20日 8時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
藤猫(プロフ) - 文章に台本書きや顔文字を使わずに書かれた、小説らしい小説だと思いました。謎解きも面白くて、構成も整っていると思いました。とても好感の持てる作品で、これからも読み続けたいです。楽しみにしています!偉そうな感想、長文失礼しました。更新頑張ってください! (2017年3月20日 2時) (レス) id: 59331f3ebf (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 物部さん» コメありがとうございます! 小説書くのは初めてだったので文章が綺麗と言っていただき嬉しいです!あんまり文ストキャラと絡ませられませんでしたが…w 頑張って更新しますね! (2017年3月19日 10時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:フリスク | 作成日時:2017年2月7日 19時

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