後始末 ページ37
「う…」
腕に軽い痛みを感じ、目を開けた。
目の前には見慣れた白い壁。
「医務室…?」いつの間に運ばれてきたのだろう。
とりあえず、自分が何とか生きていたらしいことを確認し、そばにかけてあったカーディガンを羽織った。
部屋を出ようとドアに手をかけようとするといきなりドアが開いた。 寝起きの頭でぼんやりとあぁ、このドアは自動になったのか、なんて考えているといきなり頭に衝撃を感じた。
「手前、これは一体どういうことだ!」
どうやら引っぱたかれたらしい。その痛みで一気に冴えた頭が危険信号を発している。
いくら停戦協定を結んでいるとはいえ元来は敵対関係にある探偵社と行動していたのだからそれなりの罰は与えられるだろう。
「すいませ…「まぁまぁ中也くん。そんなに怒鳴らなくてもいいじゃないか。」
反射的に背筋が伸びる。「首領!」「やぁA君。怪我の調子はどうだい?」
あ、いえそのまぁ、何とか…と口ごもっていると首領が笑った。
「そんなにビクビクしなくてもいいじゃないか。それとも、何か私に怒られるようなことでもしたのかい?」
「はい?」
てっきり怒られるものだと思い込んでいたので首領のその言葉は大分予想外のものだった。
「まぁ、立ち話も何ですし、どこかに座って話しませんか」
中也さんの後ろから見覚えのある顔が覗いた。
「太宰さん…?」 やっほー、とまるで自室に入ってくるかのような気楽さだ。
先程から中也さんが妙に怒っているのはこの人のせいだな。
「ちょっと太宰君!きちんと正式な場を設けてからではないと…!」神経質そうな声が聞こえた。初めて聞く声だ。誰だろうか?
「いいじゃない安吾。どうせただの報告なんだから。」
どうやら男の人は太宰さんの知り合いらしい。
「あの、あなたは…?」「あぁ、申し遅れました。異能特務課の坂口安吾と申します。 橘…Aさんでしたか、どうぞよろしく。」
「特務課?」「ああ。」
坂口さんが今回は異能絡みでしたからね、と付け加える。
「あぁ、それで…」異能力犯罪となれば流石に一般の警察に任せておくわけには行かないだろう。
「では、改めて説明させていただきます。先ずはAさん、あなたの事ですが…。今回の事は不問、ということになります。特務課としては敵意能力者は一人でも多く拘束したいのですがね。」
文字数ェ… 続きます→
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フリスク(プロフ) - 島空太さん» コメありがとうございます! ごめんなさい、一回リクエスト案を消してしまいました…でもそのうち書きます!(*・ω・)*_ _)ペコリ (2017年4月8日 9時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
島空太(プロフ) - プリン食べられて…っていうやつが気になりますねェ…(。-∀-) (2017年4月8日 4時) (レス) id: ad1d4b6253 (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 藤猫さん» コメありがとうございます! 毎回どんな風に書こうか悩みながらポチポチやってるのでそう言って褒めて頂けると凄く嬉しいです! これからも頑張って書いてきますね( ´ω` )/ (2017年3月20日 8時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
藤猫(プロフ) - 文章に台本書きや顔文字を使わずに書かれた、小説らしい小説だと思いました。謎解きも面白くて、構成も整っていると思いました。とても好感の持てる作品で、これからも読み続けたいです。楽しみにしています!偉そうな感想、長文失礼しました。更新頑張ってください! (2017年3月20日 2時) (レス) id: 59331f3ebf (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 物部さん» コメありがとうございます! 小説書くのは初めてだったので文章が綺麗と言っていただき嬉しいです!あんまり文ストキャラと絡ませられませんでしたが…w 頑張って更新しますね! (2017年3月19日 10時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:フリスク | 作成日時:2017年2月7日 19時