まさか ページ11
そんなこんなで四年がたった。私の教育係となった中也さんはマフィアきっての体術使いと言われているだけあって私も大の男を蹴り飛ばせるくらいにはなった。
ナイフも拳銃もある程度使えるようになり、これで少しはマフィアらしくなったんじゃないかと思う。
もう、あの薄暗い寒い倉庫で泣いていたひ弱な少女はいない。
「いってきまーす」「おう」
マフィアには私と同じくらいの少年少女がいないわけではない。それでも学校に通っているのは私だけのようだ。 むしろ通っている方が可笑しい。でも首領に咎められないのはこの異能力のおかげなのだろう。 マフィアに入って四年。すでにどれも小規模ではあるが敵対する異能力組織を五つ程潰した。 どうやら私にはそちら側の才能があるようだ、と少しだけ微妙な気分になる。
一五分ほど歩き、校門をくぐると人ごみの中に見知った後ろ姿を見つけた。
「おはよ、ミチル。」「あ、Aちゃん！おはよ。 昨日はケーキご馳走様。」「いいっていいって」
他愛もない会話をしながら昇降口へ向かう。靴を脱ごうとしたところで背中に衝撃を感じた。
どうやら後ろから引っ叩かれたらしい。背中をさすりながら後ろを見ると、悪友の嶋崎莉帆がたっていた。「やあ、橘君。おはよう。」
もう少しソフトなおはようをお願いしたいものですがね。
「行こうか、ミチル。」「ちょ、待ってってば」「冗談冗談。」
しばらく歩くと莉帆が思い出したように言った。
「あ、そうだ。今日の放課後亜美と買い物行こうかって話してたんだけど、ミチルとAもどう？」「今日は…」 特に予定はなかったはずだ。そういえば中也さんにお使いを頼まれていた。ついでに済ませてしまおう。「うん、私はいける。ミチルは？」「私も！楽しみだなぁー！」
「じゃ、四時に校門前集合ね。」「りょーかい」
私は知らなかった。
まさか、あんなことに巻き込まれるとは。
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フリスク(プロフ) - 島空太さん» コメありがとうございます！ ごめんなさい、一回リクエスト案を消してしまいました…でもそのうち書きます！(*･ω･)*_ _)ﾍﾟｺﾘ (2017年4月8日 9時) (
レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
島空太(プロフ) - プリン食べられて…っていうやつが気になりますねェ…(。-∀-) (2017年4月8日 4時) (レス) id: ad1d4b6253 (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 藤猫さん» コメありがとうございます！ 毎回どんな風に書こうか悩みながらポチポチやってるのでそう言って褒めて頂けると凄く嬉しいです！ これからも頑張って書いてきますね( ´ω` )/ (2017年3月20日 8時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
藤猫(プロフ) - 文章に台本書きや顔文字を使わずに書かれた、小説らしい小説だと思いました。謎解きも面白くて、構成も整っていると思いました。とても好感の持てる作品で、これからも読み続けたいです。楽しみにしています！偉そうな感想、長文失礼しました。更新頑張ってください！ (2017年3月20日 2時) (レス) id: 59331f3ebf (このIDを非表示/違反報告)
フリスク(プロフ) - 物部さん» コメありがとうございます！ 小説書くのは初めてだったので文章が綺麗と言っていただき嬉しいです！あんまり文ストキャラと絡ませられませんでしたが…w 頑張って更新しますね！ (2017年3月19日 10時) (レス) id: 53bb568289 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：フリスク | 作成日時：2017年2月7日 19時
