ユンジョンハンの妹になったみたいです。2

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だんだんと玄関がぼやけて見える。

閉ざされたドアがすごく重く感じた。

もう一生会えないような、そんな風に感じてしまった。


それが怖くなり、急いで自分の部屋に戻る。

今すぐにでも会いたいし声が聞きたい

いつの日にか彼の声が、存在が、私を1番安心させてくれるようになっていた。


誰もいないっていうのもあると思うけど、もう彼と今日の夜も会うことがないと考えるとやけに寂しく感じる。

これからさき、ユンジョンハンのいない生活ができるのだろうか。


そんなふうにまで思ってしまう始末だった。



するとふとよぎる左腕にあるブレスレット。

それに優しく触るとなぜか心が落ち着いた。
そして携帯から音楽を流す。

あのとき彼と一緒に聴いた曲だ。


思えば彼と過ごす毎日は本当に幸せに溢れていたと思う。
彼だけじゃない、オンニになってくれたユンジョンハンの妹、毎日美味しいご飯を作ってくれた彼の母、そして頼り甲斐のある彼の父。

自分のことを家族のように接してくれた。
彼らの中では本当の家族なんだろうけれどそうじゃないことを知っている私はそれがすごく嬉しかったんだ。


気づけば頬が緩んでいた。
涙は止まっていて、彼らと過ごした楽しい思い出が頭をよぎる。


彼が隣にいない以上、こんな幸せな毎日を過ごせるかはわからないけれどまたいつか帰ってきたときにはもらった分だけの幸せを分けよう。


そう思いながら流れる音楽に身を任せて今までの思い出をゆっくり振り返った。




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