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阿部side
クイズ番組の収録を終えて今から帰ろうと楽屋を出て廊下を曲がった時。
阿部「…わっ!」
『あっ!ご、ごめんなさい!ってあべべか』
Aとぶつかった。これは何だ。運命なのか?
『ごめんねあべべ、私急いでるんだ、またね』
と、走り出そうとしたAの腕を掴む。
『……へ?』
阿部「…どうしたの」
『いや、ただの用事!ほんとに急いでるの!』
阿部「じゃあなんで泣いてるの?」
『っ!泣いてなんか…』
阿部「涙の跡凄いけど?」
真っ白なAの肌にはくっきりと涙の跡が。ついさっき泣いてたと分かるぐらいの跡。
『………あべべ……っ…もうやだよ……』
阿部「なに?どうしたの?」
『私もうじゅりのこと信用できない…』
阿部「樹と喧嘩したの?」
『…じゅりだけはなんでも分かっててくれてると思ってたのに…』
阿部「……あのさ」
『…ん?』
阿部「…今から俺んち、来ない?」
『へ?』
阿部「いや、変なこと言ってるんじゃなくて、その、話聞いてあげれるかな、って思って」
『……あべべは私の事男好きだとか思ってない?』
阿部「思ってないよ。バカじゃないの。」
ああ、樹に男好きって言われたのかなぁ。でも樹ってそんなこと言うやつじゃないし……と思っていたら。
高地「Aーー?」
『っ!こーちだ…』
本当は直ぐにSixTONESの元へ返してあげるべきだったのだと思う。
阿部「…っ!A!こっち!」
俺はAの手を引いて駐車時に走っていた。
ああ、俺何やってんだろ。表情は平然を装ってるけど心の中の感情は取り乱してる。
阿部「乗っていいよ」
俺の車の助手席にAを乗せた。俺は高地が来ていないことを確認して運転席に乗った。
これ、俺誘拐じゃないよね?笑
大丈夫だよね?
『あべべ………ありがとう……今私メンバーの誰にも会いたくなかったし家に帰ったら絶対家に来ると思ってどうしようと思ってたの………』
阿部「…俺ん家でいい?」
『うん、ありがとう』
なんかまじでいけない事してる気がする笑笑
でも、今Aを助けれるのは俺しかいないよな。
……でもやっぱり後で高地に連絡しよう
車を俺の家に向かわせた。
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作者名:かり | 作成日時:2020年1月24日 17時