うさぎ姫 2 (ページ12)

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#59 ページ12

慎太郎side

『みて、しんたろ』

慎太郎「なに？」

目を真ん丸にさせて俺にスマホを向けてくるA。スマホの画面には

【あなたを好きな人の人数を当てましょう！】

と書いた、いかにも胡散臭いサイトの画面。

慎太郎「何それ笑」

『暇だからやってみようと思ってさぁ、やったんだけどこれって当たるの？』

慎太郎「いやいや当たらないでしょさすがに。で、何人だったの？」

『2万2769人』

慎太郎「ﾌﾞｯｯｯｯｯｯｯｯ!」

衝撃的な数字が出てきてつい飲んでたジュースをぶちまけてしまった。意味がわからない。

慎太郎「いやいやwwww桁がすごくない？wwww」

『ただの冗談なのかな？それとも私が一応アイドルだってことを把握しててこの数字なのかな？』

確かに。俺らはアイドルなのだからこの世にAのことを好きな人は正直2万以上いるだろう。

慎太郎「まぁ当たってるっちゃ当たってるね」

『えーーーー怖いわーちょ、しんたろもやってみて』

えーと？説明を見た感じ、どうやら名前を入力し、気持ちを込めて【当ててもらう】ボタンを押すと人数が分かるらしい。

慎太郎「………ｾｲﾔｯ！」

『笑笑笑』

俺はノリに乗ってめちゃくちゃ気合い入れてボタンを押した。

慎太郎「えーーっと【慎太郎さんの事が好きな人は………0人です】！？！？」

『えっ？笑笑笑笑笑笑んなわけ笑笑笑笑笑笑笑』

慎太郎「ほら見て見てよ」

『ん？【慎太郎さんは、皆を笑わせるムードメーカー的な存在ですよね？慎太郎さんに好意を寄せる人は今のところいませんが、とても人気者です。慎太郎さんを信頼している人は数多く居ます。】……めっちゃ当たってんじゃん』

慎太郎「…すごいねこれ」

何となく当たってると言われたら当たってるような気がしてきた。すげぇなこのサイト。

『えーほんとに当たるねこれ、あ、じゅり！これやって見て！』

樹「ん？なにこれ押せばいいの？ホイ」

ちょうど俺らの横を通りかかった樹にその占いをさせたA。

『あ、出た出た【樹さんの事が好きな人は………0人です】って、またじゃん』

慎太郎「下なんて書いてるの？」

『えーっと【樹さんはクラスでも陰キャで友達もおらず、本が友達な童○ですね？】………』

慎太郎「……この占い、当たんねぇな」

『そだね』

樹「？」