うさぎ姫

#12 ページ13

引き続き樹side

自分の部屋に戻ってからベッドにダイブした。

樹｢はぁ………あっつい………頭痛い………｣

やっぱり風邪かなぁ……今日に限って風邪ひいちゃったら撮影きついし京都旅楽しめないじゃん……でもまだ軽いし多分大丈夫だよね…。

((ｺﾝｺﾝ
『じゅりー？Aー！入るよー？』

ふわふわのポーチを持ったAが部屋に入ってきた。

『ったくまた体調悪いの隠そうとしてたでしょ？』

樹｢だって迷惑かけると思って……｣

『明日高熱でダウンする方がキツイでしょ！ほら！風邪薬と解熱剤！あ、あと水も買ってきたから！』

樹｢………なんで？｣

『え？』

樹｢なんで俺が体調悪いって分かったの？｣

『…だってあの時、昔からじゅりがする、きついけど隠してる時の表情だったから。』

樹｢A、ほんとありがとう｣

『…私たち20年以上の仲ですし。じゅりのことはじゅりママとじゅりパパの次にわかってる自信あるもん。』

樹｢ははっ、そうかも。｣

『じゅりはいっつも我慢してばっかだし、なんかあったら迷惑かけるからって言って隠すし、そのくせ結局私に甘えてくるし……』

樹｢………ママみたい笑｣

『私じゅりの第2のママだもん笑』

Aと話していると、多分気のせいとは思うけど何となく身体が軽くなった。

『じゃあ、慎太郎達にはじゅり来ないって言っておくから、今日はちゃんと安静にしておいてね？』

樹｢おれも行きたーーい……｣

『風邪こじらせたら大変でしょ？だから今日はさっさとお風呂に入って寝とかなきゃじゃん？』

樹｢………｣

違う。俺が言いたいのはそういうことじゃない。

『……違う。』

樹｢……え？｣

『慎太郎達と騒ぎたいんじゃなくて、1人なのが嫌なんでしょ？笑』

図星2回目。

樹｢………だって〜(泣)｣

『じゅり？も〜またそうやって駄々こね出す〜熱出たらすぐ甘えるんだから。じゅりもう1人でも大丈夫じゃん笑。』

樹｢…………｣

『じゃあ〜明日じゅりのお願い1つだけなんでもきいてあげる！それでいい？』

樹｢(ｺｸﾝ｣

『約束ね。じゃあねじゅり、おやすみ！』

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ちなみに俺はこの会話の途中から記憶が無い。
気づいたら夜中の4時だった。めっちゃ体調よかった。

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