隠れた月 (ページ6)

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４話の月ページ6

貴利名視点

明日人「氷浦～、次～。」

あ、呼ばれた。

ということで、Aさんの部屋の前に。

まずは自己紹介だよな。

貴利名「交代したよ。俺は氷浦貴利名、同じく中二。よろしく。」

『よろしくお願いします、貴利名君。』

君付けしてくれた…。

貴利名「Aさん、桜第２中学校って言ったっけ？」

『？そうですけど…。』

貴利名「どんな学校なんだ？」

出てこない理由に繋がるかもしれないし。

『個性的な子が多いので、楽しいですよ。特に仲のいい友達も…いましたね。』

貴利名「会わないのか？」

普通、会うはずだけど。

『一人は、宿題等を配達してくれるので、会うんですけど…。』

貴利名「けど？」

『…もう一人とは、とても会える状況じゃありません。会わせる顔がないんです。』

会わせる顔がない？

もう少し詳しく知りたいけど、止めておこう。

声に悲しみが滲み出てる。

『あの…、貴利名君は、いじめ…などを見たときどうしますか？』

なんでそんなことを？

貴利名「止めさせる。駄目な事に代わりはないしな。」

『そうですか…。ｸｽｯ、明日人君と、理由が似てますね。』

明日人も、そう言ったのか…。

『安心できました。次の方を呼んでいただけますか？』

貴利名「嗚呼。」