隠れた月 (ページ14)

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１１話の月ページ14

A視点

一通り、話ができましたね。

私を、いじめそうな人もいませんでしたし…。

出ても良さそうですね。

ゆっくりドアノブに手を掛けて、何ヵ月かかぶりに、部屋から出た。

『眩しい…。』

下に降りてみた。

『皆さん…。』

全「え？」

『わざわざ私のために、話をしてくださって、ありがとうございます。』

貴利名「まさか…。」

明日人「Aさん？！」

やっぱり、驚きますよね…。

『はい。』

全「えぇぇｯ！」

のりか「スッゴク可愛い！」

『いえ、そんなことは…。て、皆さん？！』

どうして赤いんですか？！

雄一郎「気を取り直して…。どうして引きこもっていたんだ？」

『皆さんの苦手な部類の話ですが…。大丈夫ですか？』

明日人「うん。」

…どこから話しましょう。

入学式から遡りましょうか。

『私が１年生で中学校に入学した時から話します。』

ここからは、「」『』以外の台詞はAちゃんのナレーションです。

入学式…。

その時はまだ、平和でした。

祐君に話した通り、両親がいなかった私を、同じ１年生の子達は気づかってくれました。

いい友達になれそう…。

そんな期待は、あることをきっかけに、

一瞬で崩れました＿＿＿。