【d!】内ゲバせぇへん！？４

147話 ページ20

「邪魔すんで〜邪魔すんねやったら帰って〜はいよ〜」

「劇団ひとりやん」


大先生が一息でそう言って、Aの部屋へ侵入した。


「うわ…ほんと銃火器しかねぇなこの部屋」

「女子要素なくねぇか…？」

「あ、でも鏡に化粧品とかはある」


武器庫と化しているAの自室を物色する4人。
ベッドの上に何に使うか想像したくもないような武器をみつけ、怯える大先生。


「机…引き出し、見てみるか」

「ヱ口いもんとか入っとったら胸熱」

「やっ……やめろや大先生」


下世話なことをいう大先生に、顔を真っ赤にして注意するロボロ。


「じゃ、オープン！」


その声と共にゾムがガラッと一番大きな引き出しを開ける。
中に入っていたのは、何本かのペン、書類、紙など事務用品。


「めぼしいもんはないなぁ…」

落胆するロボロの横で、ショッピが小さく声を上げた。


「あ…」

「ん、なんかあった？」

「名前ノート、やって」

名前ノート？と首を傾げるゾム。
ショッピがパラパラとページを捲った。


「…あ、なるほど。」

「ん？なになに、何書いてあったん？デスノート？」

「これデスノートやったら、俺ら全員死んでますよ。これ、一般兵とか幹部とかの人物評です」


「あ〜、なるほど？え、俺なんて書いてあるん？」


興味本位で覗いてくる大先生に、えぇっと、と探し始める。


「あ、ありました。」


《大先生
　 ・書類のガバが多い》

「うっ……初っ端からだいぶ……」

《 ・無能ではなく、やる気のない有能。
　 ・時々メンヘラ、寂しがり
　 ・女癖が悪いが、気が向けばスッパリ関係を切れる。
　 ・褒めてもらうと気ぃ悪いとか言うてもちょっと嬉しそう》


「……ですって。当たってます？」

途中まで読み上げ、ショッピが大先生の方を向いた。
そして、真顔のまま固まる。

いつもの薄っぺらい笑みは何処へやら、大先生の顔がほんのり赤く染まっていたのだ。


「…ど、どうしました…？」

「いや、なんか…ここまで見透かされるもんなんやなって。下げて上げんの狡いわぁ…」


思わず片手で口元を抑える大先生。どうした旧詐欺師、と心の中で煽るショッピも大先生の赤面という激レアな光景を面白がっている。

「……え、きっっっっしょ」

「なんやとロボロコラァ」

暴言を吐くロボロに、調子を取り戻した大先生が軽口を叩く。


「…え、俺は俺は？」

ゾムが、興味津々と言った様子でショッピに尋ねた。

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