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そういえば昔、紫耀にキスをされた夢を見た。中学三年生の、こんな暑くて何でもない日に紫耀のおばあちゃんの家で。
その日は汗だくになるまで遊んだら、畳の香りと涼しい風鈴の音が睡魔を誘ってきて自分の家でもないにもかかわらず呆気なく落ちてしまった。
そして気づいたら紫耀が「そろそろ帰る？」って起こしてきて、その時何だか紫耀の顔を上手く見れなかった。
唇の感触とか近づいてきた時の柔軟剤の匂いとか妙にリアルで、俺はきっとこの先もずっとこの夢を鮮明に覚えてる。
思い出せば心臓までが酷く苦しくなって、
大きく零した声を必死に手で塞ぎながら
身体を絶頂へと導いていく。
やだ、やだごめん紫耀っ…
｢あぁっ…｣
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作者名：麗 | 作成日時：2020年9月2日 1時
