106話 ページ15
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舌打ちをかましたキヨにいきなり持ち上げられたかと思えば
少し移動してすぐ
どさりと降ろされ、背中にふわっと沈むような感覚
「なっ、…っ」
なにすんのって、そんなこと言う暇もなく塞がれた唇
ベッドの上に浮かぶ私の上に覆いかぶさって
髪をすくいながら撫でられて
そのすべてに反応してびくりと揺れる体
どんどん深くなるそれのせいで、身体が灼けるように熱くなって
もう、本当にとろけてしまいそうで
息がきつくなってきた頃に、彼の胸に手を当て力なく押し返す
「……キツかった？」
「窒息死するかと思った…」
「それは大袈裟」
少し掠れた男っぽい笑い声にきゅうって胸が鳴る
胸が詰まって苦しくて
思わず彼の服の裾をぎゅっと掴んで口を結ぶ
「んな顔、すんじゃねえよ」
「………」
「これ以上は、まじで止まんなくなんぞ」
「自分からやってきたくせに…」
「けど誘ったのはお前だろ」
…確かにそうだなって思い、返す言葉がなくなる
また伏せそうになった視線の先には
はらっと斜めに流れる茶色い前髪の奥の、彼の瞳が映った
さすれば必然的に''男の表情''とやらも映るわけで
それにどうしようもなくどきっとしてしまう
それがゆっくり近付いて
同時に私の顎を軽く持ち上げて、そのまま深く口付けられる
唇から伝わる熱と吐息がまた私をとろけさせて、その気持ちよさに溺れていく
だんだんと頭がぼうっとして
思考が定まらなくなって、ただただ無我夢中で彼にすがりつく
あっちでは『可愛くて好きだけど』なんて照れた彼に余裕なフリしてみたけど
こんなんされたら、そんな余裕全部吹っ飛ぶくらいに何も考えられなんなくて
目眩がしそうになる
それが悔しくて
「…もう、…やっ、」
「…何が」
「……私ばっか、いつも…っ」
結局はいつも彼にされるがままで
その余裕ぶっこいてるキスが
その私の後頭部を押さえ付ける大きな手が
ムカついてしょうがないのに、私自身が本能で求めてしまってるんだ…
「…っ、お前さ、俺に余裕あるとか本気で思ってんの？」
離れた口から出たそれは
低く冷淡に聞こえた
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肖(プロフ) - とまとまさんおかえりなさい！たまたま開いたら久しぶりの更新にびっくりしました。続きが読めるのは嬉しいです。とまとまさんのペースで無理なく執筆してくださいね、応援しております。 (12月3日 6時) (
レス) @page26 id: 9ceaca4458 (このIDを非表示/違反報告)
し ろ 。 - キヨかっこよすぎてキュン死ですね…!!!あと、文才めっちゃありますね!!!すごい面白いし読みやすいです!!!場面の展開とかもバラバラじゃなくて神だと思います(笑)更新頑張ってください!!!楽しみにしてます♪ (2017年2月7日 22時) (レス) id: a304645968 (このIDを非表示/違反報告)
°実況LOVE。 - こんばんはー！作品やっぱり面白いなぁ。っと、思いながら最初から読み返してましたー。 更新大変かと思いますが、お体に気をつけて頑張ってください！キヨ！大好き！ (2016年2月25日 22時) (レス) id: 740aa6aa43 (このIDを非表示/違反報告)
とまとま(プロフ) - あかりさん» 遅くなり申し訳ありません(_ _)わざわざコメント下さりありがとうございます…！これからもよろしくお願いします！！！ (2016年1月26日 15時) (レス) id: d08816e14f (このIDを非表示/違反報告)
とまとま(プロフ) - 時雨。さん» ありがとうございます…！やっぱりなんか癖とかが出ちゃうんでしょうかね( 笑 )でも喜んでもらえて何よりですっ！ (2016年1月26日 15時) (レス) id: d08816e14f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とまとま | 作成日時：2015年12月5日 10時
