CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ オシオキ ページ41
黒い丸椅子に座らされた鬱は、狭い診察室のような個室にいた。
手足には拘束具がつけられ、身動ぎするが立ち上がることもままならないようだ。
これから俺は、何をされる？
そんな不安を抱く彼の目の前には、看護師姿の茶番ちゃんと、医者姿の茶番ちゃんが立っている。
‘‘超高校級の臨床心理士’’鬱へのオシオキ
『恐怖のアイス』
不意に看護師が医者に手渡したのは、太い針の巨大な注射器だった。
中には、見たこともないような色をした液体が揺れている。
逃げようともがく鬱を看護師が押さえつけると、医者はその注射器を抱えるようにして構えた。
無情にも彼の服の上から刺さった針に、中の液体は押し出され、鬱の体を駆け巡る。
押し子が動く度、彼の鼓動はドクンドクンと速くなっていく。
そんな鬱を気に留めることもなく、茶番ちゃんは一本、また一本と大先生に注射を打ち続けた。
全ての注射器が空になったときには、鬱の体は悲鳴をあげていた。
しかし彼の目だけは七色に輝き、まるで何か別のものが見えているようだ。
すると診察室の全ての壁が下がり、狭い個室は広い外の世界へと変わる。
この診察室は、銀世界が広がる雪山に建っていたらしい。
白く美しい景色だが、七色に輝く鬱の目には別のものが写っている。
拘束具が外された鬱は足を震わせながら立ち上がり、足取りがおぼつかないまま銀世界に足を踏み入れる。
鬱の足はサクッと冷たい雪の中に埋もれ、彼は晴れ渡り澄んだ空を見上げた。
そんな空の上では、黒い茶番ちゃんが一枚の鏡を抱え、運んでいた。
手を滑らせた茶番ちゃんは、大きな鏡を落としてしまう。
落ちた鏡はパリンッと音を立てて割れ、その破片は凶器となって銀世界に降り注いだ。
太陽と雪の白さを反射させ、破片は光りながら鬱へも降り注いだ。
無抵抗な鬱は逃げるどころか、迎え入れるように両手を広げる。
天使の迎えとでも思ったのだろうか。
その瞬間、グシャッと鈍い音を立てて破片は鬱の目と心臓を貫いた。
視界が赤く染まった鬱は、この時何を思ったのだろう。
そこで全ての意識を失った鬱は、雪の中へと倒れ込む。
輝いていた銀世界は、一瞬にして血に染まった。
CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ→←CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ 学級裁判
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 名無しくんさん» ご愁傷様です…(´ｰ｀;) (2019年9月23日 12時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
名無しくん - 推しが…死にましたぁ…(°▽°) (2019年9月23日 11時) (レス) id: f915d9c3de (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 閑さん» はじめまして、いつも閲覧有難うございます！私も大好きで、d!様と原作者様には感謝しかないです…かたつむり更新ですが自分のペースで頑張ります！有難うございます！ (2018年12月28日 14時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
閑 - はじめまして、いつも楽しく見させて頂いてます! d!もダンロンも大好きなので主さんには本当に感謝しかないです…これからも更新など頑張ってください (2018年12月28日 14時) (レス) id: 8c1224d0db (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 蒼空さん» ひえええ！両方推しだったなんて！！今後名前だけでも沢山出します！！これからも閲覧お願いします！コメント有難うございます！ (2018年12月15日 17時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
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