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CHAPTER 02 無意味な殺人は無意味な殺人を呼ぶ 学級裁判前編 ページ18

《学級裁判開廷》


「まず始めに一つ、確認しておきたいことがある」

一番に話し始めたのは、やはりグルちゃんだった。
するとグルちゃんは私を含めた親睦会のメンバーを見る。

「映画鑑賞に参加すると言っていたひとらん先生を、何故誰も捜さずに映画鑑賞を始めた?」
「それは…」

あれだけ近くにあった死体の発見に遅れたのは、映画鑑賞を始めた私たちのせいでもある。
特にする言い訳もなく黙っていると、大先生が「それは仕方ない」と言った。

「Aちゃんとロボロとぺ神の三人が体調不良でそもそも朝の集まりが悪かったし、てっきりげどちゃんも具合悪くて部屋に篭っとんのかと思っとったから」
「成る程な」

「確認不足には変わりないが」とグルちゃんは納得したように腕を組む。
グルちゃんには怒られるものだと思っていたため、私はほっと止めていた息を吐いた。


「まあでも犯人が俺たちの中にいることは間違いない。となると、その犯人も一人しかおらんやろ!」

グルちゃんの真似をして腕を組んでいたコネシマくんは、楽しそうに笑いながらそう言った。
犯人に目星が付いているらしいコネシマくんとは違って、まだ何も分からない私はただ彼を眺めていることしかできない。

「っえ、もう犯人分かったんですか?」
「まあな、今も俺はその犯人の白々しさに呆れているところだよ」

エーミールくんに対して変な口調で答えるコネシマくんに、私は違和感を覚えながらも耳を傾ける。

「さっさと認めるんだな!俺にはもう分かっているんだから、隠す必要なんてない!」

そう言ってコネシマくんは拳を握りしめた。
彼のその自信を呼んでいる証拠は一体どこにあったのだろうか。
ぼんやりとそんなことを考えていると、不意にコネシマくんは言った。


「なあ、エーミール!」

エーミールくんを指差して。
私たちの目は当然エーミールくんに集まる。
目線の先に立つ彼は、ただ呆然と自分を指差して立ち尽くしているだけだった。

「っえ!俺!?」

自分が指名されてしまうことは、どうやら彼自身としても予想外のことだったようだ。

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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 名無しくんさん» ご愁傷様です…(´ー`;) (2019年9月23日 12時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
名無しくん - 推しが…死にましたぁ…(°▽°) (2019年9月23日 11時) (レス) id: f915d9c3de (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 閑さん» はじめまして、いつも閲覧有難うございます!私も大好きで、d!様と原作者様には感謝しかないです…かたつむり更新ですが自分のペースで頑張ります!有難うございます! (2018年12月28日 14時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
- はじめまして、いつも楽しく見させて頂いてます! d!もダンロンも大好きなので主さんには本当に感謝しかないです…これからも更新など頑張ってください (2018年12月28日 14時) (レス) id: 8c1224d0db (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 蒼空さん» ひえええ!両方推しだったなんて!!今後名前だけでも沢山出します!!これからも閲覧お願いします!コメント有難うございます! (2018年12月15日 17時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わたうさ@火星人☆ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年10月16日 12時

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