はじまりの超高校級 ページ10
「Aちゃん」
不意に、聞き覚えのある声にそう名前を呼ばれ、私は声のした方を向く。
すると其処には、しんぺいくんに解放されたのであろうマンちゃんが立っていた。
「マンちゃん、何の話してたの？」
「…ん？いや、大した話やないよ」
はぐらかすような言い方に少々疑問を覚えたが、そこまで知りたいわけでもない。
私は「ふぅん、そっか」なんて生返事で返すと、その話題を切り上げた。
マンちゃんは私と話していたショッピくん、兄さん、ひとらんくんを順番に見る。
「もう三人とは話したんや。じゃあ後はロボロやな」
「ろぼろ？」
マンちゃんが感心したようにそう言うと、途端にマンちゃんの後ろからひょっこりと初めて見る男子生徒が顔を出した。
此処で出会った人の中で一番小柄だろうか、マンちゃんの陰に隠れて全く気が付かなかった。
「ロボロでーす、‘‘超高校級のハッカー’’って呼ばれてまーす」
ロボロ
《超高校級のハッカー》
そう言ってマンちゃんの陰から出て来ると、改めて彼の全貌が明らかになる。
頭の先は私と丁度同じくらい。
袖が肘まで伸びた黒いハイネックインナーの上に無地の橙色のTシャツをゆるりと着こなした男子生徒。
彼が唯一ハッカーらしいのは、首に掛けられた桃色のごついヘッドフォンくらいだろう。
そして何より彼の容姿で特に異彩を放っているのは、彼の額から顎の先までをすっぽり覆い隠している雑面。
透き通る綺麗な声をしているのに、雑面で少しこもってしまっているのが勿体ない。
「よろしく、Aちゃん」
異様な見た目とは裏腹に、ほんわかとした雰囲気で言うロボロくん。
どうも身長故に何処か幼さを感じさせる彼は、他の人たちに比べて仲良くなるのが早そうだ。
「これで全員？」
今までで私は一気に十二人の超高校級の人に出会ってしまった。
何だか一生分の運を使い切ってしまったような気分になる。
そう思ってしまう程、どの超高校級の生徒も普通とはオーラが違っていた。
すると私の質問にマンちゃんは少しだけ間を開けて「…いや、あともう一人」と言い掛けた。
しかしその言葉を遮るように、わざとらしく大きな音が教室に響く。
ガラガラ、とスライド式の扉を開く音は、確かに教室の扉が開く音だった。
普通より強い力で開けたのだろうか、その音に教室に居た全員が反応をして。
騒がしく賑やかだった筈の教室は、一瞬にして静寂を含んだ。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - blackappleさん» そのまま本家のキャラを持ってくるのもどうかと思ったので、茶番ちゃんにしてみました！体験版なのでストーリーは違いますが、本編もよかったら覗いてみてください！有難うございます！ (2019年8月15日 1時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
blackapple(プロフ) - モノクマさんまさかの茶番ちゃんですか笑すごく好きです！ (2019年8月14日 20時) (レス) id: a2bedeb8e6 (このIDを非表示/違反報告)
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