学級裁判前編 ページ43
「同意見って…凶器は厨房にあったってことですか？でもコネシマさんの言う通り、凶器になりそうな武器なんて武器庫くらいにしかなさそうやけど」
そう言って腕を組み、考える素振りを見せたエーミールくん。
私はそんな彼にすかさず、捜査中に気が付いたことについて話す。
「確かに、‘‘武器’’は武器庫にしかないかもしれないけど、凶器になったナイフは元々武器とは違う用途だったんだよ」
「厨房、ナイフ……あっ、包丁か」
私の言葉に兄さんは納得したように言い、私はそれに「そう！」と返事をする。
「厨房には料理用として包丁が置いてある。使い方は違うけど、包丁で人を殺すこともできるでしょ？」
私の問いかけに、苦い思い出だとでも言うようにシャオロンくんが言う。
「俺も昔、料理の手伝いで指切ったことあったな」
「あ〜、俺も前刃物を持った女に……って何言わせてんだシャオロン！！」
「今のは俺悪くないやろ！！」
シャオロンくんにつられるように、何やらえぐい話を自ら引っ張り出して来た大先生。
一体この歳で、彼に何があったんだろうか。
しかし大先生の過去を掘り下げても仕方がないので、私は苦笑いを浮かべながらも話を戻す。
「私が厨房を捜査してるときに、元々八本あった包丁が一本減ってたから間違いないと思う。ね、マンちゃん」
「おん、ちゃんと視認した。元々厨房にあったもんで間違いないやろ」
私の言葉に信憑性を持たせるため、マンちゃんにも同意を求めると彼は頷いた。
皆に同じ情報は共有されていなかったようだが、私は元々知っていた情報である。
この情報で一つ、ある仮説が立てられるのだ。
「つまり、このグルちゃん殺害事件は突発的なものだったとも言える」
「え？なんで？」
私の言葉の意味をうまく理解できていないひとらんくんは、首を傾げるとそう尋ねて来た。
勿論、必ずそうとは言えないが可能性の高い仮説である。
「もし計画的な犯行だとすると、そもそもグルちゃんを厨房で殺す必要がないんだよ」
「それってつまり、どういうこと？」
私の言い方が遠回しすぎたのか、大先生も混乱して来た様子。
それに見兼ねたショッピくんが、助け舟を出してくれた。
「ゾムさんの検問で武器庫から武器が手に入れられず、仕方なく厨房で武器調達をしたんだとしても、そこで殺す必要はないんすよ。完全犯罪にするためなら尚のこと、場所は別の方がいい」
ショッピくんの丁寧な説明に、全員が静かになって彼の話に耳を傾ける。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - blackappleさん» そのまま本家のキャラを持ってくるのもどうかと思ったので、茶番ちゃんにしてみました！体験版なのでストーリーは違いますが、本編もよかったら覗いてみてください！有難うございます！ (2019年8月15日 1時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
blackapple(プロフ) - モノクマさんまさかの茶番ちゃんですか笑すごく好きです！ (2019年8月14日 20時) (レス) id: a2bedeb8e6 (このIDを非表示/違反報告)
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