学級裁判前編 ページ40
議論は振り出しに戻った。
私たちが容疑者から外れたのはほんの一瞬の話だったと私は大きな溜息を吐くと、トントンくんが仕切り直し始めた。
「…それじゃあ話を戻して、何か怪しい行動してた奴とか居らんかった？」
「怪しい行動？」
「例えば凶器を持って歩いてたとか。議題がない以上、その情報から掘り下げていくしかないやろ」
私が彼の言葉を繰り返すと、丁寧に答えてくれたトントンくん。
皆はトントンくんの提案に顔を見合わせたが、特に異論はないようだ。
それに、怪しい動きをしていたという証言が得られればラッキー。
そこから掘り下げれば自然と犯人も分かるし、もし証言が得られなくとも喋らせれば誰かボロを出すかもしれない。
トントンくんは間違った人をクロにしてしまわないためにも、一つでも多く情報を手に入れたいのだろう。
「…凶器を持って歩いてた奴は居らんかったけど、」
不意に、隣のマンちゃんがそうトントンくんの質問に答え始め、私は驚く。
容疑者から外れはしなかったものの、エーミールくんの言う通り私とマンちゃんは教室を出てからずっと一緒に居たのだ。
マンちゃんが怪しい行動をしている人物を見かけたら、私も見ているはずなのだが。
「ずっと武器庫の前に入り浸ってた変な奴は居ったな」
「嗚呼、ゾムでしょ？」
マンちゃんに続けるように、コネシマくんが具体的な名前を出してきた。
それに、名前の出た当本人は肩を大袈裟に揺らして驚いている。
とは言えゾムくん以外の皆は、彼の名前が出たことに特に驚きは感じていないようだ。
私も、いつかは彼の名前が出てくるものだろうと思っていたうちの一人だ。
「超高校級の通り魔、だっけ」
「まあ確かに、第一印象から怪しかったよな」
ロボロくん、シャオロンくんが続けるように言った。
でもだからと言ってグルちゃんの殺害を疑う理由にはならないのだが。
ゾムくんも余計なことは言わまいと、口を閉ざしてしまった。
「実際武器を手に入れやすかったのも、殺人スキルが高いのも、ゾムなんだよな」
「やっぱり‘‘ゾム以外に怪しい奴なんて居らん’’やろ」
「…それは違うよ、コネシマくん」
大先生に便乗するように、ゾムくん犯人説に拍車を掛けようとしたコネシマくんだったが、思わず私は彼の言葉に口を挟んでしまった。
話を止められてしまったコネシマくんは「ん？」と私に目を向ける。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - blackappleさん» そのまま本家のキャラを持ってくるのもどうかと思ったので、茶番ちゃんにしてみました！体験版なのでストーリーは違いますが、本編もよかったら覗いてみてください！有難うございます！ (2019年8月15日 1時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
blackapple(プロフ) - モノクマさんまさかの茶番ちゃんですか笑すごく好きです！ (2019年8月14日 20時) (レス) id: a2bedeb8e6 (このIDを非表示/違反報告)
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