捜査中 ページ33
「見てマンちゃん、料理本が置いてある」
グルちゃんを見るために屈んでいた体を立て直すと、調理台の上が目についた。
水を張った鍋が火にかけられ、沸騰しているのは見たが、その鍋の側に一冊の料理本が置かれていたのだ。
タイトルには「旦那に手抜きがバレない定番料理」と書かれている。
私がマンちゃんのミルクティーを待っている間に、手に取って読んでいたレシピ本だ。
これを見るとグルちゃんは、何か作るつもりだったみたいだけど。
「こんな本あったんや、あの本棚にあったやつ？」
そう言って食器棚の隣のあの本棚を指差すマンちゃんに、私は「うん」と返す。
「でも内容的に、あんまり参考には出来ないかな」
私の言葉にマンちゃんは「えっ」と声を漏らしながら、その本を開く。
そして数ページ分を流し読みすると納得した様子で「嗚呼、成る程ね」と呟いた。
カレーに青酸を入れろと書いてある時点で、殺意高い系のレシピ本なのは薄々理解できた。
すると視界の隅で、エーミールくんがあのやたら大きな冷蔵庫の中を覗いているのが見えた。
まだレシピ本を眺め読んでいるマンちゃんをおいて、私はエーミールくんの側に駆け寄る。
「何見てるの、エーミールくん」
「見てよAさん、これ」
エーミールくんに声を掛けると、彼はそう言って薄く開いていた冷蔵庫の扉を、私に中が見えるよう全開にした。
最初に開いた時と同様に、ひんやりとした空気が体を包み込む。
身震いをしてしまいそうになり、私は腕をさすりながら、エーミールくんに言われた通り冷蔵庫の中を覗いた。
「冷蔵庫の中身こんなにいっぱいなのに、此処だけ何も置かれてないんですよ」
「…本当だね」
エーミールくんの言う通り、調味料のスペースに不自然な空間があった。
私が冷蔵庫を覗いた時にはなかったはずの隙間だ。
誰かが使ったにしても、この数時間でドレッシング二つ分の隙間が空くとは考えにくい。
此処にあったはずの調味料は何処に行ったんだろうか。
「これだけ綺麗に整頓されてると、逆にこの隙間が気になりますよね」なんて言いながら考える素振りを見せるエーミールくんを横目に、私は辺りを見渡すと。
調理台の隅に置かれたゴミ箱が目に留まった。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - blackappleさん» そのまま本家のキャラを持ってくるのもどうかと思ったので、茶番ちゃんにしてみました！体験版なのでストーリーは違いますが、本編もよかったら覗いてみてください！有難うございます！ (2019年8月15日 1時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
blackapple(プロフ) - モノクマさんまさかの茶番ちゃんですか笑すごく好きです！ (2019年8月14日 20時) (レス) id: a2bedeb8e6 (このIDを非表示/違反報告)
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