青春とは限らない放課後17 ページ29
西校舎、職員玄関。
持って来た合鍵を差し込み、回すと、扉はガチャッと音を立てて開いた。
「すっげぇ、まじで開いた…」
「当たり前やろ。何てったって、Aちゃんが用意した合鍵や」
本当に合鍵が使えたことに、未だ半信半疑だったコネシマくんは感動していた。
すると何故か、ゾムくんは自分のことのように自慢げにそう話した。
「用意したってことは…手作り？でもそれって犯罪なんじゃ、」
「一緒に侵入してる時点で、コネシマくんも同罪」
不法侵入までしておいて、今更合鍵が何だと言うのか。
そう言い放った私に、コネシマくんは「ああ、まあ…そっか」と素直に頷く。
「と言うか、コネシマくんは何処の教室に行くつもりなの？私たちは空き教室にしか用がないから、今日は空き教室の鍵しか持ってないけど…」
「あ、俺も空き教室に用あるから」
花子さんを探しに来た私たちと同じように、コネシマくんも空き教室に用があるらしいが。
…ただの偶然？
ゾムくんとの約束で、何故空き教室に用があるのかを話し始めたコネシマくんを横目に、私は入って来た扉の鍵を閉めた。
「実は空き教室に、俺のこと待っとるって女が居んねん」
「女？」
「…それってもしかして、昨日言ってた女子生徒？」
コネシマくんが昨日私に言ってきた‘‘探して欲しい’’と言う女子生徒のことを思い出す。
「ああ。茶髪で癖っ毛の、ケバい…」
「なに？好きなん？」
「ちげーよ！」
ズバッと質問したゾムくんに、コネシマくんは否定するものの満更でもなさそうな顔をする。
大方、恋愛対象とまでは行かないが、その女子生徒に対して好感を抱いているのだろう。
「数学の追試引っ掛かった時に知り合って…名前もクラスも聞く勇気なかったけど、追試行っても毎日二人だけやし、何となく話すようになってん」
「…まさか、その子と話すためにわざと追試に引っ掛かってたの？」
思わず話を遮って尋ねると、コネシマくんは「おう」と頷いた。
知り合ってたった数日の人に会うためだけに毎回追試に引っ掛かるなんて、到底考えられない私とゾムくんは顰めた顔を見合わせた。
「そんなに好きなん？」
「だからちげーって！ただちょっと、俺と似とんなって思ったから…」
…似てる？
コネシマくんのその言葉に引っ掛かったが、彼はそこを深く掘り進めず話を続けた。
「で、今日俺が倒れた時、其奴が保健室まで来てくれてん。そん時に、この時間空き教室で待ってるって言われて…」
「…………」
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 千菜さん» うわぁい！そう言って頂けて何よりです！！！サブなので滅茶苦茶ゆっくり更新申し訳ないです(＞＜)無理はダメですね！でも頑張ります！！！ (2020年1月23日 0時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
千菜 - 凄く面白いです！！これからも応援してます！無理せず頑張ってください！！！ (2020年1月22日 23時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - あめのこさん» 全部見て頂けるなんて！ありがとうございます！！ぼちぼち更新予定です！また読んで頂けるよう頑張ります！ありがとうございます！！ (2019年12月30日 1時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
あめのこ - 初めから読ませて頂きました！とっても面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月29日 20時) (レス) id: 4131672505 (このIDを非表示/違反報告)
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