青春とは限らない放課後8 ページ20
「そういや昨日のことで思い出したけど、Aに頼みたいことがあって…」
「頼みたいこと？」
突然話を変えるように言ったコネシマくんに、私は聞き返す。
もしかしてその‘‘頼みたいこと’’が、昨日の部活を無断で休んだことに関係があるのだろうか。
脈絡的にそう思ったが、コネシマくんの頼みは、全く部活とは関係のなさそうなことだった。
「探して欲しい人がおるっ…！！」
「は？」
…人を探す？私が？
便利屋になったつもりはない。
何故私がそんなことをしなければならないのか、コネシマくんの考えがよく分からない。
すると黙って話を聞いていたゾムくんが、私の前に割って入ってきた。
「…何でAちゃんがお前の手伝いせなあかんの？人探しくらい自分でやれや」
「ま、待ってくれ！転校生の言い分も分かるが、せめて断る前に話聞いてもらえんだろうか…！？」
ゾムくんは、私の言いたいことをはっきりそのままコネシマくんに言ってくれた。
しかしいつになく真剣なコネシマくんが気になって、話を聞くだけならと、今にも掴み掛かりそうなゾムくんを止める。
不満げにコネシマくんを睨むゾムくんを食い止めながら話すよう促すと、彼は聞いたこともないような小さな声で話し始めた。
「探して欲しいのは、この学校の何処かにおる女や」
「…女？」
「茶髪で癖毛の、化粧濃い女。この学年におるのは間違いないはずやけど…」
コネシマくんが上げる特徴に、私とゾムくんは顔を見合わせる。
うちの学校は化粧が校則で禁止されているはずだ。
もし化粧をしても、先生に見つかればすぐに落とされるだろうし、少なくとも校内で化粧をしている生徒なんて見かけたことがないが。
「で、何でそんなことAちゃんに頼むん？一人で探せばええやろ」
ゾムくんがそう尋ねると、コネシマくんは俯いて言った。
「そいつ何処のクラスか知らんし…生徒会長のAなら、全生徒の名簿手に入れるくらい簡単にできると思って」
「ほら、生徒会長の権限ってやつ？」と戯けるコネシマくんに、私は呆れて声も出ない。
そんな私の代わりに、ゾムくんがコネシマくんに厳しく言い返した。
「何言うとんねん、そんなもん現実に存在するわけないやろ！漫画の見過ぎなんじゃ！！」
「……」
どの口が言う。
…と言うツッコミはしない方がいいのだろう、ゾムくんの名誉のためにも。
昨日「生徒会長の権限で全生徒に七不思議の聞き込みしろ」と言っていた人間の言葉とは思えない。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 千菜さん» うわぁい！そう言って頂けて何よりです！！！サブなので滅茶苦茶ゆっくり更新申し訳ないです(＞＜)無理はダメですね！でも頑張ります！！！ (2020年1月23日 0時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
千菜 - 凄く面白いです！！これからも応援してます！無理せず頑張ってください！！！ (2020年1月22日 23時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - あめのこさん» 全部見て頂けるなんて！ありがとうございます！！ぼちぼち更新予定です！また読んで頂けるよう頑張ります！ありがとうございます！！ (2019年12月30日 1時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
あめのこ - 初めから読ませて頂きました！とっても面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月29日 20時) (レス) id: 4131672505 (このIDを非表示/違反報告)
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