青春とは限らない放課後3 ページ15
学校に着き、マンちゃんと別れて教室に入ると、自分の席かのように私の席に居座ってお菓子を食べるゾムくんがいた。
「あ、チッス」
「…何で私の席でお菓子食べてるの？」
「実はボク、Aさんのファンなんです！朝の四時からずっと入り待ちしてて、」
またゾムくんの茶番が始まったと「分かった分かった」なんて受け流しながら、彼を席から退かす。
ようやく自分の席に座れた私は、目の前の席のコネシマくんが伏せていることに気がついた。
「コネシマくん、おはよ」
後ろから軽く肩を叩くと、コネシマくんはゆっくり体を起こして振り向いた。
ゾムくんはゾムくんで、「なんでこいつに話しかけるんだ」とでも言いたげな顔で私を見る。
「Aか、はよ」
「昨日の追試、どうだった？」
今日も数学があることを思い出し、そう尋ねるとコネシマくんは「あー…」と消え入るような声を漏らした。
実は昨日数学の小テストがあり、クラスで唯一不合格だったコネシマくんは放課後の追試に行かなければならなかったのだ。
「なんか先生が会議とかで居らんかったし、他のクラスの奴はサボったとかで殆ど来てなかった」
小テストの追試ほど面倒くさいものはない。
コネシマくんの話を聞くと、余計追試になんてなりたくないと思う。
私は返す言葉もなく苦笑いをしていると、コネシマくんの矛先は突然ゾムくんへ向いた。
「てか何で俺は追試で、転校生が追試かかってないねん」
「…俺はお前と違って頭いいんで、たかが小テストで満点も取れないような馬鹿と一緒にして欲しくない」
「んだと、てめ！」
コネシマくんの言い方も悪いが、ゾムくんの言い方はもっと悪かった。
あまり親しくないコネシマくんは知らないだろうが、ゾムくんはこう見えて結構頭がいい。
授業中寝ているゾムくんと違って、真面目に授業を聞いている私ですら、昨日の小テストで満点は取れなかった。
「今日も数学で小テストあるらしいから、今度は追試にならないように勉強した方がいいよ」
「まじかよ…最近小テスト多すぎん？英語も小テストあったやん」
「中間近いからやろ」
そう言いながらゾムくんは、お菓子をポイポイ口の中へ運んでいく。
ゾムくんの言う通り、もうすぐ中間テストだ。
少しでも私たちに良い点を取らせようと、似た問題の小テストを用意する先生たちの気持ちも分からなくはない。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 千菜さん» うわぁい！そう言って頂けて何よりです！！！サブなので滅茶苦茶ゆっくり更新申し訳ないです(＞＜)無理はダメですね！でも頑張ります！！！ (2020年1月23日 0時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
千菜 - 凄く面白いです！！これからも応援してます！無理せず頑張ってください！！！ (2020年1月22日 23時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - あめのこさん» 全部見て頂けるなんて！ありがとうございます！！ぼちぼち更新予定です！また読んで頂けるよう頑張ります！ありがとうございます！！ (2019年12月30日 1時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
あめのこ - 初めから読ませて頂きました！とっても面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月29日 20時) (レス) id: 4131672505 (このIDを非表示/違反報告)
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