合わせ鏡としつこい男20 ページ1
遊園地の入園料は、全て鬱くんが払ってくれた。
彼の家が裕福とは言え、流石に申し訳なくて一度断ったが、どうも聞いてくれそうにはない。
「…払ってもらえるのは有難いけど、アトラクションチケットは自分で買うよ」
「俺が払うのに」
「だめ。私の分まで買って鬱くんの分がなくなったら、二人で来た意味なくなっちゃうでしょ」
既に払ってしまった入園料は有難くもらうが。
遠回しに「二人で遊びたい」と言った私に、鬱くんは「可愛いな、狙ってる？」と頬をほんのり赤くする。
そんなつもりは全くない。
一人でデレデレしている鬱くんに呆れていると、同じく入園したらしいゾムくんからL○NEが来た。
そこには、何故か他人行儀で「入園料は、後日請求させて頂きます。」と書かれている。
思わず「ええっ…」と声が漏れた。
私たちを見ているであろうゾムくんを探そうとしたが、そんな間もなく「そや、お化け屋敷行こ！！！」と続けて送られてくる。
…そんな、京都行くみたいなノリで言われても。
「‘‘お化け屋敷’’って…」
「ん？ん？Aちゃん、お化け屋敷行きたいん？」
どうやら声に出ていたようで、デレデレしていた筈の鬱くんはそう声を掛けてきた。
お化け屋敷なんて、遊園地に来て一番最初に行くところじゃない。
そう思い断ろうとしたが、鬱くんは「ええよ？行く？」と私の腕を引いた。
「別に、行きたい訳じゃないんだけど…」
「怖いん？」
「怖くなんかないよ」
「じゃ、決まりな」
そう言うと、鬱くんはさっさとチケットを買ってしまった。
私も渋々チケットを買うと、まだ人が少ないお化け屋敷の入り口にさっさと案内される。
「…怖いなら手繋いどく？」
「だから、怖くないってば」
と言いつつ、鬱くんの腕に強くしがみつく。
霊なんて普段から本物を見慣れているし、偽物のお化け屋敷が怖いわけない。
……ただ、生まれて初めてのお化け屋敷に不安を抱いているだけだ。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 千菜さん» うわぁい！そう言って頂けて何よりです！！！サブなので滅茶苦茶ゆっくり更新申し訳ないです(＞＜)無理はダメですね！でも頑張ります！！！ (2020年1月23日 0時) (
レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
千菜 - 凄く面白いです！！これからも応援してます！無理せず頑張ってください！！！ (2020年1月22日 23時) (レス) id: 36e14b459a (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - あめのこさん» 全部見て頂けるなんて！ありがとうございます！！ぼちぼち更新予定です！また読んで頂けるよう頑張ります！ありがとうございます！！ (2019年12月30日 1時) (レス) id: af7c01dafc (このIDを非表示/違反報告)
あめのこ - 初めから読ませて頂きました！とっても面白かったです！更新楽しみにしてます (2019年12月29日 20時) (レス) id: 4131672505 (このIDを非表示/違反報告)
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