CHAPTER 06 劣等生はタンポポを根から食う 捜査 ページ19
『絶対に嫌。ショッピくんを‘‘黒い羊’’になんてできない』
モニターの中の私が、そう言って目の前のグルちゃんを睨みつけた。
グルちゃんは、振り払われてしまった手を静かに下ろす。
『…‘‘お前ら’’の答えは、本当にそれでいいのか？ゾムは必ず俺の意見に賛成するぞ』
『ゾムくんもエーミールくんも、きっと私と同じ答えを出すよ。ショッピくんは大切な仲間なんだから』
そう言い切ってしまった私に、グルちゃんは不満げだ。
『……アイツは疫病神だと言ったはずだ。お前らが揃いも揃って過保護になるほどの価値もないんだぞ』
これは、ショッピくんが内通者であることを知っているからこその言葉だったのだろう。
しかしこの時の私は、そんな言葉の裏までくみ取り、理解できるほどの余裕を持ち合わせてはいなかった。
自分なりの信念を貫き続けるグルちゃんに、ほとんど呆れたように私は溜息をついた。
『もういい。グルちゃんとは一生分かり合えそうにないし、この話は終わりにしよう。お願いだから、もう私たちに関わろうとしないで』
『…………』
私は一方的に話を切り上げ、さっさと武器庫を後にしようと踵を返しかけた。
これ以上グルちゃんと話していても、平行線のままだと判断したからだ。
『待て！』
グルちゃんの声に引き止められる。
振り向いた私は、彼が側に飾られた銃器を手に取り、私の背中に銃口を向けていることに気が付き立ち止まった。
『お前がその気なら、こちらにも考えがある』
『…考え？』
まだトリガーには指が掛けられていなかったが、銃口が向けられているという事実に、私の額には冷や汗が浮かぶ。
『俺の提案に応じる気がないなら、まずお前を撃つ。ショッピを庇う奴は、俺の計画の邪魔になるからな』
『っ…！！』
その言葉を真に受けて命の危機を感じた私は、咄嗟にスカートのポケットへ手を入れる。
護身用のために持ち歩いていた‘‘初心者セットの拳銃’’を取り出すと、セーフティを解除し、グルちゃんに向けて両手で構えた。
彼と違い、私の指はトリガーに掛けられている。
グルちゃんは私が銃を所持していたことに驚いた様子だったが、すぐに銃を握り直した。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 海月空麗さん» わわっ、お久しぶりです！コメントありがとうございます！かなり時間が空いての更新になってしまいましたが、長い間お待ち頂き本当にありがとうございます…！！次回から裁判に入りますので完結目指して少しずつ更新していく予定です！ (11月27日 14時) (
レス) id: c8d2ef1162 (このIDを非表示/違反報告)
海月空麗(プロフ) - 更新ありがとうございます！ついに最後の裁判でしょうか…！？続きがとっても気になります！ここまで壮大なストーリーを文字に起こすのはとても大変かと思いますが、本当にいつまでも待ち続けております！頑張ってください！！ (11月27日 7時) (レス) @page43 id: b999c1cd0b (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - とても続きが気になります、すごく面白いです！更新待ってます (9月4日 0時) (レス) @page42 id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - わたうさ@火星人☆さん» 返信ありがとうございます。創作論破の中でも凄く面白いので是非納得のいく完結を目指してください。小説のレベルも高く、ストーリー構成も良い。こんな創作論破早々ないです。本当に貴方は素晴らしいんです。自分あと50年くらいは待てます。何度も見返すほど大好きです (2023年4月3日 0時) (レス) id: 7eafda20b9 (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 紅葉さん» この一ヶ月ほどは再始動に向けて執筆も再開したのですが、何度も過去の話を読み返しながら書いているため以前より筆が遅くなっています。 更新を再開して以降も一話ごとにお待たせしてしまうことも多いと思いますが、完結に向けて着実に書いていこうと思います！ (2023年4月2日 14時) (レス) id: c8d2ef1162 (このIDを非表示/違反報告)
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