CHAPTER 06 劣等生はタンポポを根から食う 捜査 ページ16
暫く操作端末を触っていたエーミールくん曰く、一番大きなモニターは、設定の確認や変更も行えるメイン画面らしい。
一番大きなモニター自身には対応する特定の監視カメラがなく、周りの小さなモニターの中から選んで映像を共有して表示できるのだと言う。
「この‘‘設定’’の中に入れれば、多分茶番ちゃんを停止させる方法も分かるんだろうけど」
「…無理そうなの？」
私が尋ねると、エーミールくんは「うん、パスワードが掛かってる」と頷いた。
「さっき当てずっぽうで入れてみたら、‘‘10分後にやり直してください’’って出てきちゃったし」
「うーん。こういう時、ロボロくんが居たら頼れるのにね……」
三日ほど前に加害者として亡くなってしまった彼のことをあまり話すべきではないと頭では分かっていたが、こんな状況では、ハッカーであるロボロくんのことを思い出さずにはいられなかった。
エーミールくんも「ロボロさんが居るだけで、すべてが解決するのに」なんて嘆きながら、その手で操作端末に触れる。
その瞬間、目の前のメインモニターが切り替わり、フォルダの選択画面を表示し始めた。
「っわ！！」
突然切り替わった画面に、エーミールくんが驚きの声を上げる。
隣にいた私は、むしろそんな彼の声の方に驚いてしまい、肩を跳ね上がらせた。
…選択画面とは名ばかりで、画面に表示されているのは「茶番ちゃんの秘蔵♡」という名前が付けられたフォルダ一つのみだが。
「‘‘茶番ちゃんの秘蔵’’…って、なんやろ」
「ちょっと待って。どこを押して、この画面に変わったの？」
躊躇することなく、怪しげなフォルダを開こうとするエーミールくんを一旦制止させ、私は質問をした。
しかし彼は「いや、よく分かんなくて…俺も手が当たっただけやから」と首を横に振る。
「コレ、開いてみていい？」
「………」
一度制止されてしまった手前、私の了承を得たいらしく、エーミールくんはそう言って私の顔色を窺ってきた。
私としては「茶番ちゃんの秘蔵♡」という名前からして胡散くさいフォルダを、あまり深く掘り下げたいとは思わないのだが。
……このフォルダが、学園を知る手掛かりかもしれない。
1%でも可能性がある以上、確認を怠るわけにはいかないため渋々頷くと、エーミールくんは「開きまーす」と声を掛けてからさっさとフォルダを開いてしまった。
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わたうさ@火星人☆(プロフ) - 海月空麗さん» わわっ、お久しぶりです！コメントありがとうございます！かなり時間が空いての更新になってしまいましたが、長い間お待ち頂き本当にありがとうございます…！！次回から裁判に入りますので完結目指して少しずつ更新していく予定です！ (11月27日 14時) (
レス) id: c8d2ef1162 (このIDを非表示/違反報告)
海月空麗(プロフ) - 更新ありがとうございます！ついに最後の裁判でしょうか…！？続きがとっても気になります！ここまで壮大なストーリーを文字に起こすのはとても大変かと思いますが、本当にいつまでも待ち続けております！頑張ってください！！ (11月27日 7時) (レス) @page43 id: b999c1cd0b (このIDを非表示/違反報告)
そな(プロフ) - とても続きが気になります、すごく面白いです！更新待ってます (9月4日 0時) (レス) @page42 id: 8240083825 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - わたうさ@火星人☆さん» 返信ありがとうございます。創作論破の中でも凄く面白いので是非納得のいく完結を目指してください。小説のレベルも高く、ストーリー構成も良い。こんな創作論破早々ないです。本当に貴方は素晴らしいんです。自分あと50年くらいは待てます。何度も見返すほど大好きです (2023年4月3日 0時) (レス) id: 7eafda20b9 (このIDを非表示/違反報告)
わたうさ@火星人☆(プロフ) - 紅葉さん» この一ヶ月ほどは再始動に向けて執筆も再開したのですが、何度も過去の話を読み返しながら書いているため以前より筆が遅くなっています。 更新を再開して以降も一話ごとにお待たせしてしまうことも多いと思いますが、完結に向けて着実に書いていこうと思います！ (2023年4月2日 14時) (レス) id: c8d2ef1162 (このIDを非表示/違反報告)
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