黄色42 ページ42
「ほら、さっさと帰れや〜」
先生の抜けた声を流すように、生徒達は足を進め、次々と教室を出て行く。
先生も「戸締りよろしく」と小さく言って鍵を生徒に託すと、下へ降りていった。
昼。突然台風の影響が酷くなった為、昼時点で帰ると判断し、全体が早退になったのだ。
「なあレト、鍵頼んで良いか？」
「ん？あぁ、ええよ」
既に扉の前に立っていた友達に鍵を投げられ、それを受け取ると、「ナイスキャッチ！頼むな！」と言われ、友達は帰っていった。
電気も消えて、薄暗い教室には、気が付けば俺と、俺を待っているAちゃんしか居なかった。
「…早く帰ろ、レトくん」
「あぁ、うん。待って」
教科書を適当にリュックへ詰めると、それを背中に背負い、教室の全窓を閉める為に窓辺に向かった。
風はやけに強く、髪がぐちゃぐちゃに流れる。
「うっお、風強っ！」
突然、Aちゃんのそんな声が聞こえ、声のした方を見ると、Aちゃんが窓を閉めるのを手伝ってくれていた。
良く思うけど、Aちゃんってやけに優しいよな。
そんなAちゃんを待たせない為、急いで教室を閉めると、鍵を職員室に返しに行った。
「帰っても暇だよね」
「勉強しろ、勉強」
誰もいない薄暗い廊下を歩きながらAちゃんのぼやいたことを、俺は拾って返した。
俺が勉強しろと言うものの、Aちゃんはそれなりに頭も良くて、勉強しないといけないのは、どちらかと言うとゲームばかりしている俺の方なのだが。
「…Aちゃん、俺ん家寄らん？」
「え、台風なのに？」
「…うん」
正直勉強を教えて貰いたいのだが、警報も出ているし、やはり無理だろうか。
するとAちゃんは、面白いものを見たかのように笑いながら言った。
「よし、良いよ。行こっか」
その一言で、俺とAちゃんは傘を差し、急ぎ足で俺の家まで急いだ。
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私@ウサギちゃん☆(プロフ) - 文さん» 初めまして！最初は赤い糸設定だったのですが、レトルトさんは黄色だろうと思いまして！有難う御座います！ゆっくりですが頑張ります！ (2016年5月12日 21時) (
レス) id: 24b6d4d48a (このIDを非表示/違反報告)
文 - はじめまして!(>_<)ちゃんとした赤い糸じゃないってところが、面白いです!更新頑張ってくださいね_(._.)_ (2016年5月12日 12時) (レス) id: db765d8c7c (このIDを非表示/違反報告)
私@ウサギちゃん☆(プロフ) - ラファエルさん» そう一言言って貰えることが、とても嬉しいですっ…！ありがとうございます！これからも頑張って行きます！本当にありがとうございます！ (2015年9月13日 20時) (レス) id: d9cfdec569 (このIDを非表示/違反報告)
ラファエル(プロフ) - 殿堂入りおめでとうございます！(*^^*) (2015年9月13日 20時) (レス) id: 3728fc286e (このIDを非表示/違反報告)
私@ウサギちゃん☆(プロフ) - 駿さん» はい！後々、キヨさんも出て来る…筈です！どんどん進展出来るよう、更新も頑張らないとですね！ありがとうございます！ (2015年9月1日 6時) (レス) id: ea2c547e98 (このIDを非表示/違反報告)
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