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神様なんていない。否、きっと私は神に嫌われている。
だって、自分はそれなりに信仰心を持って生きてきたのだ。日々祈り、手を合わす。今まで信仰心を忘れたことはない。
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目の前の光景は悪い夢だったら良かった。
自分を抱きしめた母の姿。隙間から見える、女生徒達の驚愕した表情。
プツリと感情の糸が切れたように、Aは異能力で女生徒に危害を加えようとした。Aの異能は、触れた対象を風化させる力。容易に、ありとあらゆる全てを壊してしまう。
今、Aの掌は彼女の母の胸元に置かれていた。
「かあ、さ……ん」
異能を停止させるが、すでに風化は母の体内を浸蝕していた。動く度、ポロポロと壊れていく。
「お母さんね……黙っていたけど、瞬間移動が出来るの」
母が腕を伸ばす。指先がAの頬を撫でる。
「貴女には、私の異能を譲渡させた。全て忘れて、貴女がいるべき世界に行って――」
崩れ落ちる母の身体。目の前に残ったのは、灰の山だけ。頭をガツンと殴られたかのような衝撃に、気が動転する。
吐き気が喉元まで込み上げた。呼吸も乱れる。苦しさに、胸元の服を掴んだ。
遠く聞こえるサイレンの音。
頬に触れた温もりが、次第に薄らいでいく。頬を伝った雫が、灰に溶けていく。
幼い頃、泣き虫だった自分を慰めていた母の言葉を思い出した。
お母さんはね、実は魔法が使えるの。大丈夫、目を瞑って、ゆっくり息をして――
いち、に、さん
「――ほら、ここは貴女のための世界」
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蒼真 - 終わり...ですと......?続き待ってます。頑張ってください! (2023年3月25日 23時) (
レス) id: c4ce57e384 (このIDを非表示/違反報告)
椛 - 里桜歌さん» あまり関係ない話なのですが、コメ欄を見ていると気になった事で、風刃さんがおっしゃっている絵というのはどこにあるのでしょうか？ (2022年3月28日 8時) (レス) @page3 id: 9bee9bd17c (このIDを非表示/違反報告)
冬瀬(プロフ) - フランとベルさん» 応援ありがとうございます！更新頻度はゆっくりとなってしまいますが、少しずつ更新していきますね。 (2022年2月7日 5時) (レス) id: 033bbfc38e (このIDを非表示/違反報告)
フランとベル - 面白いです！！リメイク頑張って下さい！応援してます！ (2022年1月17日 2時) (レス) @page7 id: 9f95d8689d (このIDを非表示/違反報告)
里桜歌(プロフ) - 風刃さん» ありがとうございます。そう言ってもらえて嬉しいです。 (2017年3月11日 23時) (レス) id: 1f70388711 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：冬瀬 | 作成日時：2017年2月19日 23時
