一話 ページ2
――――――人間は身勝手だ。
「全部お前のせいだ……お前が全部めちゃくちゃにした！！」
「うるせぇ！！俺は正気だ…ッ！！」
「悪魔…コイツの命と引き換えに一生困らない大金を寄越せ！」
暗闇に蠢く何か。
全部、薬が見せた幻覚だと思ってた。
けど、あの日、確かに触れた。
冷たくて、肌を指すような…
“
「うぁ゛……………ッ！！！」
飛び起きた俺の視界に、ぐちゃぐちゃになった布団と大量の汗に濡れた掌が映った。
部屋にかかったアナログ時計が規則的に刻む音が徐々に大きくなる。
じっとりと嫌な汗が背中を伝い、異常なほど早くなった心臓が呼吸を荒げた。
「あ゛ぁッ……はッ…はぁっ………はぁ………。」
脳が覚醒するにつれて手が震えてくる。視界が拡散し、強い吐き気に襲われ、すぐ横のゴミ箱に全てをぶち撒けた。尚も収まらない。
＊．＆．〜＆．＆＆＆−＆−＆仝
「…ぁ」
＆〜：〃．：，｀＆，
pーーーーー
「ゔッ…あぁ…ぁ……。」
＆ー？？／｀仝
「あ゛なに゛……な゛に゛?……ゔぅ…」
＊＊｀｀＆＆？＆？？＆；
kーーーーーーーー
「ぁ゛ああ………くる…来る…来る。」
‡��⁇⁇‥‼÷
@@@@@@@@@!!!!!!!!!!!
zーーーーー…ーーーーーーーーー…
.
ーーーーーーーーーーーーー………………………
.
「おい」
……
「何が来るんだ？」
.
.
「ァ゛…ギぐん？」
青黒い肩まで伸びた艷やかな頭髪。少し垂れた涼やかな瞳が扉の向こうで俺を見下ろしていた。その手には白いマグカップが握られている。
「ノックはしたからな。」
彼は俺の元へ歩み寄ると、すぐ横に腰を下ろした。
彼の服が擦れる音、柔軟剤とふくよかな煙の匂い、その温もりを求めて縋り付きたくなる。
「飲めるか？」
彼がコップを差し出す。それを覗くと中に注がれた水に俺の憔悴してやつれた顔が映った。
「悪い…迷惑、かけ……。」
「気にするな。」
彼からコップを受け取ろうと手を伸ばす、途端喉を通る強い衝動に襲われた。
「ゔッ………オ゛ェェ」
再度吐き出す俺の背中を彼は擦った。それに促されるように俺は何度も吐き続けた。
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作者名：みん。 | 作成日時：2023年2月21日 2時
