Lens.176 ページ26
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｢気づかないふりしてごめんね。｣
｢俺も好きだったよ。｣
｢俺を好きになってくれてありがと。｣
｢お互い様だね、｣
なんて笑う翔くんが救いで、
あぁ翔くんの感染ったかな、
なんてぐらい溢れる涙は翔くんの白魚みたいな指が拭ってくれて、
嗚咽混じりに好きだという俺に翔くんはちゃんと返してくれて。
独り言じゃないよ。なんて、あぁなんで分かるの、って。
｢大の大人が情けないよ。いい加減泣き止んでよ智くん。｣
翔くんに言われたくねぇよ、なんて言える余裕はまだ無くて、
歪む視界に映る翔くんは困った顔をしてることぐらい分かってて。
無理に呼吸を整えれば酸素が足りなくて、吐きそうになる。
それでも、あんだけ考えたのに、あんだけ意地が悪かったのに、
もう翔くんを縛るのは止めにしたくて、
俺が好きな翔くんの顔は、
あぁ俺が大ッ嫌いなあの社長の隣じゃないと、
傍にいないと、
見れないんだななんて今更気づいて、
女々しいな、なんて。
｢…しょーくん、｣
｢ん？｣
｢社長のことが好き？｣
｢………うん、好き。｣
あぁほらね、ほら、
俺の好きな顔だ。
甘ったるいくらいに微笑むその瞳が、口が、
好きで、俺はその顔が一番、好きで、
高校の時は俺に向けられてたのに、そう考える余裕が今ようやっと出てきて、
｢……ん、そっか、｣
自分でもらしくないほど甘ったるい声が出て、
何気に放ったらかしにされていたのも
軽く利用されていたのも、
全部、どうでもよくなって、
この顔が見れるなら、見れたなら、もうなんでもいいやって。
好きだよ、好き、大好きだ、
ったく、強く噛みやがって智くん。
なんて笑って言う翔くんは俺に背を向けて、
洗いに行くけど智くんもそのブッサイクな顔洗えば？
なんて憎まれ口も久しく聞いて、
｢ん、｣
なんて素直に聞く自分は我ながらベタ惚れな訳で。
俺の手を掴んでグイグイと洗面所に引っ張る翔くんの背中に、
｢しょーくん、｣
って呼べば、
ついさっきの甘ったるい表情はどこへ行ったのか、
無愛想に、なに。なんて振り向いて、
あぁ好きだなーーーー、
｢家だけど、翔くんが出て行ってね。俺この家お気に入りだし仕事場近いし引っ越す時間も無いし。翔くんは行く宛あるでしょ。｣
目を丸くした翔くんは、
しょうがないなぁ、なんて漏らす。
俺の好きな、甘ったるい顔で。
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ミラノスカイ(プロフ) - りんかさん» はじめましてりんかさん。一気に！わ〜嬉しいですありがとうございます( ; _ ; )はいやっと恋人になりました、、笑 甘々な磁石さんをお届けできるよう頑張ります(^^ コメントありがとうございます ♪ (2016年12月30日 2時) (
レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - はじめまして♪すっごくおもしろいし、翔くんがかわいくて一気に読んじゃいました！やっと恋人になれてよかったです！これからは、あまあまな磁石をお願いします！更新楽しみにしてます♪ (2016年12月21日 15時) (レス) id: 83274e477c (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - 美翔さん» 初コメありがとうございます…、そうなんです長々引きずった割にはすぐ発展しました 笑、 楽しみにしていただけて光栄です、応援ありがとうございます ( ; _ ; ) (2016年10月19日 0時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - キャニスさん» わ、初コメありがとうございます…、お酒のお供が出来て光栄です〜今後ともよろしくお願いします♪ (2016年10月19日 0時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
美翔(プロフ) - 初コメ失礼します！ ニノと翔ちゃんの恋が発展して、もぉーキュンキュンです！更新楽しみにしてるのでこれからも頑張ってくださいね！ (2016年10月12日 1時) (レス) id: a67075188a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミラノスカイ
| 作成日時：2016年9月19日 18時
