Lens.169 ページ19
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｢…なに、何言ってんの、智くん、｣
｢何って、……本音？｣
怒ってる。
けど、何に対して怒っているのか、分からない。
｢やっと本音。今まで隠してたの全部。言ってる。もっとある。言ってあげようか。ねぇ翔くん、｣
ガッ、と左手で両手をまとめられると智くんの右手が俺の顎を掴んだ。
｢翔くんがアイツといる時俺はどんな気分か知らないでしょ。不快なんだよこんな匂いつけて、顔緩ませて、何があったかなんてすぐ分かる。何考えてるかなんてすぐ分かる。｣
は、と息を吐いた智くんは続けた。
｢自分の境遇が良くなった途端俺を捨てようとすんだね翔くんは。｣
手首から手が離れて顎からも離れて、智くんは酷く顔を歪ませている。
｢ナメないでよ何年一緒にいると思ってんの、聞かなくてもすぐ分かるよ分かりやすいもん翔くん嫌味なくらいに。｣
酷く、傷ついた顔。
｢あんまりにも、ひどくない？翔くん。自分がアイツと上手くいったからって、あんまりだ。頼るのは甘えるのは俺の迷惑になるから自立しないといけないからなんてそんなの言い訳。自分がアイツといたいだけだ。そうでしょ自分に都合のいい考え方でそう解釈してるだけで。｣
｢ちが、｣
｢違くないでしょ。相談するだけして用無しになったらコレなの。バレないと思ったんだったら翔くんの思い違いだよ。｣
智くんの言うアイツは、きっと社長で。
社長のことは智くんに相談していて、
あの熱の日も、他のことも、全部、
さっき智くんが寝ている間考えていた事は全部智くんは気づいてた。
智くんが言う匂いも社長のことだ。
顔が緩んでいたのも今思えば不謹慎で。
本当は、少しは、気づいていた自分は、
｢翔くんはさ、意地悪だよね。｣
何も、言えなかった。
｢翔くんが高校時代俺んこと好きだったの、気づいてたよ。…その、仕返しのつもり？……でも、高校ん時俺が翔くんのことどんな風に思ってたか知らないくせに。｣
俺から、一歩、一歩、と離れていく智くんは、反対側の壁に力なくもたれて、息を吐いて髪を乱す。
｢惨めなのも、分かってんだよ。翔くんに、……んな顔、させるつもりじゃなかったんだよ、｣
ズルズルと、背中を壁に預けて智くんは座り込んで、
｢俺だって、いろいろ、………｣
そのままピタリと止まった智くんの声。
あ、寝た。…やっぱり、疲れてた、熱もある、汗がすごい、運ばないと、
あぁでも今はまだ俺もここから動けそうにない。
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ミラノスカイ(プロフ) - りんかさん» はじめましてりんかさん。一気に！わ〜嬉しいですありがとうございます( ; _ ; )はいやっと恋人になりました、、笑 甘々な磁石さんをお届けできるよう頑張ります(^^ コメントありがとうございます ♪ (2016年12月30日 2時) (
レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - はじめまして♪すっごくおもしろいし、翔くんがかわいくて一気に読んじゃいました！やっと恋人になれてよかったです！これからは、あまあまな磁石をお願いします！更新楽しみにしてます♪ (2016年12月21日 15時) (レス) id: 83274e477c (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - 美翔さん» 初コメありがとうございます…、そうなんです長々引きずった割にはすぐ発展しました 笑、 楽しみにしていただけて光栄です、応援ありがとうございます ( ; _ ; ) (2016年10月19日 0時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - キャニスさん» わ、初コメありがとうございます…、お酒のお供が出来て光栄です〜今後ともよろしくお願いします♪ (2016年10月19日 0時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
美翔(プロフ) - 初コメ失礼します！ ニノと翔ちゃんの恋が発展して、もぉーキュンキュンです！更新楽しみにしてるのでこれからも頑張ってくださいね！ (2016年10月12日 1時) (レス) id: a67075188a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミラノスカイ
| 作成日時：2016年9月19日 18時
