Lens.150 ページ30
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「こういう時は、手伝ってほしい。って言うんだよニノ。」
向かいに座っている相葉は険しい顔はどこへ行ったのやら、いつも通りヘラヘラと笑う。
手伝ってほしい、だなんて。
部下に、そんな事。今まで俺は1人でここまで、…でも、そんな事を言っていたら、
「ニノさぁ、翔ちゃんと同様、人を頼るって事覚えた方が良いよ?」
「…でもこれは俺と翔さんの問題だ。」
いくら俺1人では行動が遅くなるったって、
この2人にはさしてなんの関係もないことで、
いやでも理由が分からない限り関係ないとも言えないのか、
「ふっざけんな、」
「……松本?」
「何が俺と翔さんの問題だ、だよ偉そうに。」
「………、」
「何1人で抱えて何でもできるスーパーマンぶって。気に食わない。本当は1人じゃ何も出来ないくせに。1人じゃ寂しいくせに。翔さんがいないとダメなのに1人で動こうなんてよく考えるよ。」
……ひどい言われようだな、俺。
「ただでさえ翔さんがいないのに何が出来るってんだよ。」
…あぁでも、こいつの言っている事はごもっともで。
勝手に、翔さんを糧にここまで成り上がって、
勝手に、翔さんを傍に置いて仕事をして、
勝手に、翔さんはずっとここにいてくれると思って、
翔さんがいないココは、翔さんがいない自分は、
何1つ出来やしない。
翔さんは気づいていないかもしれないが、
徐々に社員からの好意や人望は出てきたんだ。
今までは義務的に挨拶してくる者や、俺に好かれようと気に入られようと近寄ってくるやつはいたが、
今は少なからず、尊敬という好意の目で挨拶をしてくれる者が増えたし、昇進を理由に近づいてくるやつも減ってきた。
それもこれも翔さんがいたからであって。
彼は自分では何もしていないと思っているのだろうけど、翔さんが秘書になってからは俺は変わったと、どうやら噂になっているらしい。
「まぁまぁ、潤ちゃんも素直じゃないなぁ。」
「………、」
「ニノ、潤ちゃんはね、俺を頼れって言ってるんだよ。あぁもちろん俺も加えてね。」
「…え、」
「社長のくせに勘の鈍いヤツ。」
「……ふ、モアイくんには言われたくないなぁ、」
「モアイじゃねぇ」
「モアイくん1つ聞くけど怒りまかせにさっきから敬語じゃなくなってるけど。」
「お前なんかに敬語使ってた自分がアホらしい。」
…あぁ、この状況もまた翔さんあっての事で、つくづく翔さんには敵わないと思い知る。
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adg567(プロフ) - 2人を味方につけた社長は無敵ですね今後の展開も楽しみにしてます(^^)/ (2016年9月4日 20時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - adg567さん» やっと伝えました秘書さん〜( ; _ ; )物語に入り込んでくださって本当に嬉しいです( ; _ ; )楽しみにしていてくださいっご期待に添えるよう頑張ります! (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - ゆいぴょんさん» ずっと読んでくださったんですか!!有り難き幸せ〜( ; _ ; )そうなんですやっと言いました!長かったです本当もう手のかかる秘書さん( ; _ ; )笑 応援ありがとうございますっ頑張ります☆ (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
adg567(プロフ) - わ〜!とうとう気持ち伝えちゃった(*≧m≦*)でもまだまだ安心できない感じですね!!続き楽しみにしてます♪ (2016年8月12日 11時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいぴょん(プロフ) - この作品、ずっと読ませてもらってます!ついに!秘書さんがホントの気持ちを社長に伝えましたね!すごく切ないけどドキドキしてしまいました…!続きが気になるのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!! (2016年8月12日 8時) (レス) id: ceaba55208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミラノスカイ | 作成日時:2016年6月12日 19時