Lens.149 ページ29
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『翔さんは、秘書だよ。』
『翔さんの都合の良い方を選べばいい。』
『…秘書にとって、都合のいい方を選べ。』
あの時、もっと、ちゃんと、
いや、あの時だけじゃない。その前も、後も。
小林から違和感のある連絡が来た時から対処していれば、
……必ずしも小林が関係してなんらかの理由で翔さんが辞めた、とは限らないけど、限りなく近い理由だと思われる。
「潤ちゃんも、小林と話したことあるでしょ。」
「まぁ…、」
「うん。俺もある。俺もあるし、」
俺はそれを見たのに。そう言った相葉はやはり似合わない顰めっ面。
「あー…ニノ、あのさ、」
「なに、」
言いづらそうに目をそらす相葉は、続けた。
「前に翔ちゃんと小林がエントランスに2人でいるのを見た。それも俺とニノが小林の話題をしていた直後。……翔ちゃん今思えば焦ってたし、顔色悪いし、それに、…………、言うなって、口止めされてた。」
「………、」
「その口止めされていたのも、小林と翔ちゃんとの繋がりも、解決したと思って頭から消えていた。」
ごめん。そう謝る相葉に俺もすかさず謝った。
「相葉は気にしなくていい。」
思えば様子がおかしいことなんて多々あったのに。
よそよそしかったり、泣いたり、…たくさん、サインはあったのに。
気づかなかった気づかなかった気づかなかった。
気づいていれば、翔さんはここにいたのに。
「……あー…」
ダメだ、もう完全にあたまが正常に動いていない。
小林以外に考えられないのもあるが、俺がそう思いたくないのもあって。
「……翔ちゃん、なんて言ったの。」
「…、守りたい。って。俺を守りたいから辞めるって。」
本当に場面はいくらでもあったのに、なんて先ほどからずっと考えていて。
翔さんのことしか見ていないのに。
これでも周りの変化には気づきやすいし翔さんなんてわかりやすい人、………恋は、網膜と言う。
そんなものでフィルタをかけられちゃたまらないものはあるが、仕方の無いことでもあって。
でもそれを言い訳になんてしたくなくて。
決めただろう、翔さんを取り戻すって。追いかけるって。
小林しか考えられないしそれ以外の線も、あったとしても見つけるのには時間がかかりそうだ。
もちろん記憶の範囲内ですることはたくさんあるけれど……、
今は小林1つの線で考えよう。
……が、無理では無いけれど俺1人では……、
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adg567(プロフ) - 2人を味方につけた社長は無敵ですね今後の展開も楽しみにしてます(^^)/ (2016年9月4日 20時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - adg567さん» やっと伝えました秘書さん〜( ; _ ; )物語に入り込んでくださって本当に嬉しいです( ; _ ; )楽しみにしていてくださいっご期待に添えるよう頑張ります! (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - ゆいぴょんさん» ずっと読んでくださったんですか!!有り難き幸せ〜( ; _ ; )そうなんですやっと言いました!長かったです本当もう手のかかる秘書さん( ; _ ; )笑 応援ありがとうございますっ頑張ります☆ (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
adg567(プロフ) - わ〜!とうとう気持ち伝えちゃった(*≧m≦*)でもまだまだ安心できない感じですね!!続き楽しみにしてます♪ (2016年8月12日 11時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいぴょん(プロフ) - この作品、ずっと読ませてもらってます!ついに!秘書さんがホントの気持ちを社長に伝えましたね!すごく切ないけどドキドキしてしまいました…!続きが気になるのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!! (2016年8月12日 8時) (レス) id: ceaba55208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミラノスカイ | 作成日時:2016年6月12日 19時