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Lens.141 ページ21







社長を黙らせる為だったのに逆に俺の唇が塞がれてしまって危うい、どころじゃなかった。

だから再び唇を塞がれて喋ることが出来ないようにならないよう社長室の扉を社長越しに閉めて社長の首に腕を巻き付けた。


周りから見れば俺が社長を抱きしめているのだろう。
まぁ実際そうなのだけれど。


こうでもしないと聞いてくれない気がした。

上がっていた息を整える。






「聞いてください、社長。」

「………、」

「いいですか?」

「聞くだけ。受理なんてしない。」

「……ふ、困ったなぁ、」


とりあえず聞く耳は持ってくれたらしい。


腰に回る社長の腕。

……あーーー、抱きしめ合って何してるんだろうな俺、もうちょっとちゃんと話すつもりだったんだけどな、なんて少し呑気に頭の隅で考えた。








「単刀直入に、僕は秘書を辞めさせていただきます。」





ぎゅう、と俺を抱きしめる社長の力が強くなる。





「辞表も書いてきました。」


「……受理しないし、できないよ、」




「理由は社長には話せません。」


「…なら尚更無理だよ。」




「そうですね、理由は、一身上の都合。ということにでもしておきましょう。」


「だからといって、」



「僕はあなたにそれを何がどうであれ受理していただきます。」


「それはできない。」





「社長。無理やり始まったのなら、無理やり終わらせるのも悪くないでしょう?」


「そんなの、」



「社長、僕の初めてのお願いくらい聞いてください。」




首に回した腕を解き、もう息が痛いくらい抱きしめられてられている腕から抜け出した。


予想外だった。

まぁ色々と予想外だけれど、社長のこの顔は、あぁ……



熱を持った社長の瞳は俺を見据える。


そんな顔をしないで。





「……社長、お願いします。」



「…………、」



「社長、」




「……俺はね、翔さん。俺は翔さんを手放す気はないよ。けどね秘書が珍しくそんなにお願いしてくるんなら交換条件で、聞いてあげてもいいよ。」


歪む、社長の表情が痛い程胸に刺さる。


あぁ、苦しい。苦しくて苦しくて、喉が、息が詰まる。




「返事、聞かせて。」


「……それが、交換条件、ですか?」



「そう。」



それは、……あぁ、もう、









「俺は翔さんが好きだよ。ここに、俺の傍に、いてほしいよ。…………翔さんは?」



______俺だって、あなたの傍にいたいのに。

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adg567(プロフ) - 2人を味方につけた社長は無敵ですね今後の展開も楽しみにしてます(^^)/ (2016年9月4日 20時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - adg567さん» やっと伝えました秘書さん〜( ; _ ; )物語に入り込んでくださって本当に嬉しいです( ; _ ; )楽しみにしていてくださいっご期待に添えるよう頑張ります! (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - ゆいぴょんさん» ずっと読んでくださったんですか!!有り難き幸せ〜( ; _ ; )そうなんですやっと言いました!長かったです本当もう手のかかる秘書さん( ; _ ; )笑 応援ありがとうございますっ頑張ります☆ (2016年8月12日 17時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
adg567(プロフ) - わ〜!とうとう気持ち伝えちゃった(*≧m≦*)でもまだまだ安心できない感じですね!!続き楽しみにしてます♪ (2016年8月12日 11時) (携帯から) (レス) id: ae6ca517f2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいぴょん(プロフ) - この作品、ずっと読ませてもらってます!ついに!秘書さんがホントの気持ちを社長に伝えましたね!すごく切ないけどドキドキしてしまいました…!続きが気になるのでこれからも更新頑張ってください!応援してます!! (2016年8月12日 8時) (レス) id: ceaba55208 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミラノスカイ | 作成日時:2016年6月12日 19時

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