Lens.89 ページ29
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社長の方にチラリと目を向けると、
手を組んで下を向いていて、前髪で隠れて表情が見えない。
相変わらず携帯の向こうで流暢に喋るこいつの話は理解が出来ない。
「...あなた、誰ですか。どういう立場から、そういうことが言えるんですか。」
『あぁ、なんだ、社長から聞いていないんだ。お宅の社長も意地悪な事をするねぇ。』
「.......、」
『F社の専務をしているよ。小林だ。社長の息子丸山の教育係だ。社長に気に入られれば私はもっと昇進出来る。その為には丸山の機嫌は損ねさせたく無いからねぇ。頼むよ櫻井くん。』
「....僕に、どうしてほしいんですか。」
『ん？さっきも言ったじゃないか。君の立場を丸山にやってほしい。君はその代わり金の弾む会社に行けるんだよ？変人社長とも離れられる。元々君は社長のことが苦手だったそうじゃないか。離れられた方が一石二鳥だろう？』
この人にとって、俺は邪魔なんだろうな。
丸山くんにとっても、俺は邪魔なんだろうな。
.....社長にとって、俺は何？
通話中にも関わらず、社長に目を向けて、表情の見えない彼に声をかけた。
「社長、」
「.....、」
「社長にとって、僕はなんですか？」
ずるい、聞き方だろうか。
「翔さんは、秘書だよ。」
「....そうですね。」
「翔さんの都合が良い方を選べばいい。」
「......それは、どういうことですか？」
「....秘書にとって、都合の良い方を選べ。」
.....社長が、行くなと言ったら行かない。
社長が行けと言ったら行く。
けれど、....けれど社長は、行け、も。行くな。も、言わないんだろうな。
社長にとって、俺は秘書で。
でも俺にとって、社長は大事な人で。
あぁ、でも、そうだね、仕事私情を持ち込まないって決めたのは俺だ。
社長も、丸山くんといたほうが楽しいんじゃないだろうか。
でも、NYに行けば、智くん１人にあの家を任せなくちゃいけない。
NYに行けば、俺の好きな人も、俺を支えてくれる人もいない。
大の大人が、１人が嫌だなんて言えないけれど、
「.....翔さん、」
「はい。」
「外国の人、好き？」
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夢咲美森 - あけましておめでとうございますm(_ _)m新年早々面白かったです(^o^)チョードキドキしました(≧∀≦)また今年も更新頑張ってください(・ω・)ノ応援しています)^o^( (2017年1月13日 20時) (
レス) id: fccf25a126 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - お餅さんさん» 本当ありがとうございます！！( ; _ ; ) (2016年3月21日 2時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
ミラノスカイ(プロフ) - 櫻宮大好きさん» お待たせして申し訳ありません( ; _ ; ) (2016年3月21日 2時) (レス) id: b640a89147 (このIDを非表示/違反報告)
お餅さん(プロフ) - いや、この言葉を聞けて嬉しかったです!!私、ミラノスカイさんに並べるよう頑張ります!! (2016年3月17日 15時) (レス) id: 55f73a3cfe (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮大好き - 続き、まだですか。楽しみにしています。 (2016年3月16日 23時) (レス) id: 7a5498f3c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミラノスカイ
| 作成日時：2016年1月17日 21時
