屋上 ページ16
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「櫻井、ヘアピンもってる？」
「え、ああ…雅紀に借りてるのだけど」
「貸して、すぐ返す」
屋上の鍵は、普段閉まっている。
だけど鍵穴はかなり古い型で、ヘアピンなんかをちょっと工夫して差し込めば簡単に開いてしまうのだ。
たぶんニノと俺だけが知る、裏技。
櫻井がポケットから取り出したピンで、ちょいちょいと鍵穴を弄る。
数秒で、がチャリと音がなり、ノブを捻るとドアはすんなり開いた。
「おおー、すっげぇー…ルパンみたいだな」
「いつもやってるからな、他の奴には教えんなよ」
「分かった…ひみつな」
薄暗い階段の踊り場から外に出ると、教室にいた時よりも比較的近くなった太陽が目を刺激した。
なるべく櫻井に影を作るように彼のすぐ前を歩き、フェンスの前に行く。
暗いところからのいきなりの明暗差で少しクラっとしたが、慣れてしまえばとても気持ちがいい快晴だ。
まず、俺たちはなぜ屋上に来たのか。
冗談のつもりでつぶやいた「サボろう」とゆう言葉に、櫻井は予想に反し首を縦に振ったのだ。
「いい天気だな」
空を飛び回る鳶に目を取られていると、隣の櫻井がそんな事を言った。
フェンスにもたれかかり、ゆったりと空を見上げる櫻井は、なんとも絵になる。
「…綺麗だな」
はたしてこれは、何に対してか。
言った本人の俺すら分からない。
ただ、雲ひとつない空と櫻井を見ていて、そう思ったんだ。
「ん？…うん、そうだね」
櫻井は、一瞬キョトンとして、すぐにふわりと微笑む。
その表情が、俺の心を締め付けるのだ。
昼休みの終わりを告げるチャイムが遠くで聞こえたが、そんなの気にする余裕もないほど俺の頭の中は櫻井でいっぱいだった。
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いちごぱんつ(プロフ) - 鞠さん» 更新できなくて申し訳ありませんでした！！また応援よろしくお願いします！！ (2016年8月12日 18時) (
レス) id: cf76ca5eaa (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんつ(プロフ) - あやかさん» ms os大好きとはうれしいです！！これからもよろしくお願いします！！ (2016年8月12日 18時) (レス) id: cf76ca5eaa (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんつ(プロフ) - ミロさん» はじめまして！！ありがとうございます！！これからもよろしくお願いします！(^o^) (2016年8月12日 18時) (レス) id: cf76ca5eaa (このIDを非表示/違反報告)
鞠(プロフ) - はじめまして！いつも更新楽しみにしておりました。しばらく更新がなくどうしたものかと心配していたのですが復活という事で本当に安心しました(;_;)これからも素敵なお話楽しみにしてます！ (2016年8月12日 3時) (レス) id: 29db723076 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - はじめまして。ずっと待っていたので戻ってくださって凄くうれしい！MSもOSも大好物なので全作品愛読させていただいてました。完全復活バンザイです！これからまた楽しみが増えました！いちごぱんつさんのペースでかまわないので更新続けていただけるとうれしいです。 (2016年8月12日 3時) (レス) id: a16a47dad4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごぱんつ
| 作成日時：2015年4月5日 8時
