＊89 ショートかロングか ページ42
「はぁー･･･さっぱりした〜！」
テレビを見ながらくつろいでいると、Aが風呂から上がってきた。
髪を完全に乾いていないのか、水滴がぽたぽたと
床に落ちている。
「おい、お前髪･･････」
「あれ？前言わなかったっけ？
私自然乾燥派だよ！」
「あ、そういえば試験の時言ってたね
でもAの髪の長さって自然乾燥でも乾くの？」
「意外と乾くよ！！でもそろそろ切ろうかなって思ってるんだ〜長いと邪魔だし」
「え！勿体ないよ！長くて綺麗なのに！」
「綺麗！？嘘･･･切るのやめにしようかな〜」
ゴンと笑顔で会話をしながら、Aは俺の隣に座った。キシッ･･･とソファが音を立てる。
「でもショートカットもいいなぁ〜どうしよう･･･」
「Aだったらどっちも可愛いよ、きっと」
ゴンがキラキラした目でそう言った。
可愛い、とか自然に言えるゴンってやっぱすげーよな･･･
「もう！お世辞が上手いんだから！」
Aは少し照れながら髪を触った。
「あっ、そうだ！キルアはどう思う？
ショートかロング、どっちがいいかな？」
Aは俺の顔を覗き込み、ニコリと笑った。
「･･･っ･･･」
･･････っていうか、さっきから距離近すぎないか･･･？
俺を挟んでゴンと会話をしていたためか、Aは俺の体にぴったりと密着している。
髪を伝って服の中に入っていく水滴に思わず目が釘付けになる。
「･･･っ･･別に･･･どっちでもいい、そんなの」
これ以上見ていたら目に毒だ、と判断し
Aを見ないように、斜め上を見ながら俺はそう答えた。
「ふふ、そうだね
キルアにとってはどうでもいい事だよね〜」
ニコニコしているAを横目に、
ショートでもロングでも何でも似合うだろ、と心の中で呟く。
「キルア〜？さっきからどこみてるの？
そっちになんかあるの？
まさか･･･何か見えちゃってる系？霊的なものが見える系の人なの？待って、私そういうの苦手なんだよ！？」
そう言ってAは俺にもっと密着する。
温かくて柔らかい肌の感触に俺は堪らず目を瞑って叫んだ。
「･･･っ･･おい！いねーから！霊なんていねーから離れろ！」
「ほんとに！？ほんとにいないんだよね！？」
俺は何とかAを引き剥がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 244人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「HUNTER×HUNTER」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みな - 最高です、更新たのしみにしてます！！ (2020年11月28日 13時) (
レス) id: f5cf3e679c (このIDを非表示/違反報告)
セイナ(プロフ) - 続編おめでとうございます！この小説とっても面白いです！早く続きが気になります！ (2018年5月24日 7時) (レス) id: 7982c0411c (このIDを非表示/違反報告)
蜂蜜レモン - 茶兎さん» ありがとうございます！ (2018年5月14日 22時) (レス) id: 68b9bef38a (このIDを非表示/違反報告)
茶兎(プロフ) - 凄く面白いです！これからも頑張って下さい！ (2018年3月31日 7時) (レス) id: 5046266b34 (このIDを非表示/違反報告)
水野ミドリ(プロフ) - 蜂蜜レモンさん» おKです！むしろ大歓迎です！待ってます！ (2017年9月17日 23時) (レス) id: 7371dfda5a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：蜂蜜レモン | 作成日時：2017年1月12日 16時
