【ハイキュー】ハナがサク

九分咲き ページ22

そしてコンクール当日









「A！」




「響華先輩、どうしました…？」







会場で音出しをしていると、響華先輩が話しかけてきた







「絶対、県大会行こうね」



「……っ、はい！！」








響華先輩にとっては最後かもしれないコンクール



絶対に、金賞とるんだ、そういう気持ちで本番に望んだ








『8番 私立青葉城西高校』








私たちの名前が呼ばれた。




最高の演奏をするだけ







総勢50名、いざ出陣。









まずは課題曲。



マーチである、今回の課題曲は演奏する方も聞く方もきっと楽しめる曲









そして、自由曲



喜歌劇「伯爵夫人マリツァ」









明るく軽く弾むところも、重く響かせるところもよく演奏できた









それでも結果は…ダメ金だ









金賞はとれても、県大会に行けなかった…









「A、泣くのはあと。


ほら、管楽器運ぶよ！！」






明るく振る舞う響華先輩に申し訳なくて、それでも涙は止まらない。







「「Aちゃん！！」」








名前を呼ばれ振り向くと、そこには男バレの3年生









「A…いってきな」




「え、でも…」







花巻先輩の顔を見て少し悲しそうな顔をするも、明るく私に言ってくれた









「ほら、貴大もみんな待ってる」









先輩、ごめんなさい。



ちょっと行ってきます。









そう言って、花巻先輩たちのもとへ駆け出した。









みんな笑顔でお疲れって言ってくれて、また泣いてしまった

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