ヤのつく仕事4 ページ12
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黒地にいくつもの真っ赤な牡丹が施された着物と透き通るふわふわな黒髪が、白い肌を際立たせる。
大きな瞳とぷっくりとした真紅の唇は、目を引き付けて離さなかった。
目が合うとその人は、形よく唇を吊り上げてしっとり笑い、俺の心拍数を上昇させる。
女性…いや、男性？
男性にしては余りに女性的で、かといって女性にしては身体がしっかりしている。
声でだいたいは判断が付くのだろうが、生憎優しく微笑む目の前の人は、白い歯を覗かせるばかりで話してはくれない。
「あ、あの…！俺、相葉って言います、よろしくお願いします！」
沈黙に耐えられなくて、自分から自己紹介をしてみる。
しかし、“翔さん”はただうなづくだけだった。
「おら、この方が案内して下さるから、失礼の無いようにな」
「あ、はい！」
強面の案内人は、それだけ言い残すと翔さんに一礼しそそくさ帰っていく。
それにゆっくりと手を振る翔さんの腕が案外筋肉質で、図らずも彼の性別をハッキリさせた。
黒服の姿が見えなくなると翔さんは腕を下ろし、再び静寂が訪れる。
「…えっと、翔さん、俺は一体…」
おずおずと尋ねると、翔さんは異様に爽やかな笑顔を俺に向け、手招きをしてきた。
付いて来い、と言うことだろう。
俺は素早く靴を脱いで翔さんの隣りに立つ。
近くで見ると美人ではあるが確かに男性の顔立ちで、失礼を言わなくて良かったと少しホッとした。
翔さんは、もう一度手招きをしてスタスタと歩いて行ってしまう。
爽やかな笑顔によらず、無口な人なんだろうか。
これまで一言も喋らない彼に、少々違和感を感じた。
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natsumi(プロフ) - はじめまして！いちごぱんつさんの小説の大ファンです！全部続き読みたいですが、特にキセキの話が気になります！これからも無理せず頑張ってください！ (2016年8月29日 21時) (
レス) id: a905a270e6 (このIDを非表示/違反報告)
Zara(プロフ) - 続き是非読みたいです！是非宜しくお願いします！！！！！宜しくお願いしまさ (2016年8月28日 21時) (レス) id: 8c04299511 (このIDを非表示/違反報告)
しょん - 続きみたいです (2016年8月23日 22時) (レス) id: 21d3a961a9 (このIDを非表示/違反報告)
なよみ(プロフ) - 続きお願いします！待ってます！ (2016年8月23日 16時) (レス) id: b1b072be47 (このIDを非表示/違反報告)
かい(プロフ) - 全て続きを読みたいです！お願いします！ (2016年8月21日 18時) (レス) id: a02cf3aa95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごぱんつ
| 作成日時：2016年8月19日 15時
