お粥と弁当 ページ45
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「できたぞ」
「おおー、美味そう…」
櫻井は、感心したようにそう言うと、レンゲを持ち小さくお粥を掬う。
「…って、今食うの？」
「ん？うん。やっぱ食べるの」
食べるの、って…
気分悪いんじゃねぇのかよ。
無理してんならやめて欲しい…
「うまっ！なんつうか…お袋の味ってかんじ？」
なんて、俺の心配そっちのけで、櫻井は出来立てのお粥をフーフーしながら一生懸命口に運んでいる。
本当に、美味しそうに。
「…櫻井って、本当うまそうに食うよな…」
「んー？よく言われる。リスに似てるんだって」
リス、か…
たしかに、似てる。
「ん、潤、何食べるの？」
「へ？あー…俺、弁当持ってるから。自分で作ったやつだけど」
「え！？弁当も自分でつくってんの？」
ああ、そんなに目開いて。
眼球が落ちそうだ。
「一人暮らししてたら、そんなもんだよ」
「大変なんだな一人暮らしって…俺だったら死んじゃうかも」
冗談にならないから止めてくれ。
苦笑いを零しながら弁当を開くと、櫻井はこれまたキラキラの目で俺の弁当を覗き込んできた。
「…お前は粥な」
「うん、分かってる…潤って凄いな…」
こうして、広い櫻井家の高級なソファの上で、二人でお粥と弁当をつつきあうとゆう、奇妙な光景が誕生したのだった。
「ふぅー、食ったぁー」
「お前…全部食ったなぁ」
「美味しかったから」
笑ってるけど…、ゼリー半分しか食えなかった奴が、こんなに食って大丈夫なんだろうか。
「食ったし、ちょっと寝るな」
「おう、寝とけ寝とけ」
櫻井は、呑気にソファに横たわる。
顔色はやっぱり良くない。
食べ終わった食器を洗いながら、丸くなった櫻井をじっくりと観察した。
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おパンツマン(プロフ) - 晴一さん» ありがとうございます！２人の絶妙な距離感を感じ取ってもらえてうれしいです！（＾ω＾）ぜひ最後までお付き合い下さい！ (2015年4月5日 21時) (
レス) id: d7682a8cba (このIDを非表示/違反報告)
晴一(プロフ) - 初めまして晴一と申します(○´∀｀)トラウマを抱えた潤くんの優しさと前に進ませたい翔くん・・少しずつ縮まってく距離が丁寧に描かれててステキです･(つд`｡)･｡E.Tって・・（笑 (2015年4月5日 21時) (レス) id: 5dc01be9b4 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんつ(プロフ) - arashisho2000さん» ありがとうございます！！初コメントすごく嬉しいです！（＾ω＾）ぜひ最後までお付き合いください！ (2015年4月4日 16時) (レス) id: 809e8ec63c (このIDを非表示/違反報告)
arashisho2000(プロフ) - この小説面白いです(*´ω｀*)これからもがんばってください (2015年4月4日 14時) (レス) id: 45272fac90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごぱんつ
| 作成日時：2015年3月31日 19時
