ゴール ページ25
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「っしゃあ！松本ぉ！」
「すっげぇ松本！かっけぇ！」
はしゃぐクラスメイトの声が、耳から抜けていく。
最高の瞬間だったというのに、俺は何故か人事のようにそれを見ていた。
その時背中に走った軽い衝撃に驚いて振り向くと、風のような笑顔がそこにあった。
「ナイッシュー！」
一瞬、そこには斗真がいた。
もちろんそれは櫻井だったのだけど、本当に一瞬、斗真に見えたのだ。
櫻井はそれだけ言うと、すぐにもとのポジションに戻っていく。
まるで、あの時止まった時計がまた動き出した、そんな感覚がした。
でも、倒れている斗真はいなくて、俺を見るチームメイトの目は憎悪にゆがんでいることはなくて、俺は座り込むのではなく、呆然と立ち尽くしていた。
あの時の斗真は、今は櫻井だった。
試合は相手ボールから再開する。
審判からボールが渡ったところでハッとして、俺も自分のポジションにつく。
走り出したとき、追い風が背中を押した。
あの時の試合、敗北は斗真のミスが原因だった。
もし斗真じゃなくて俺が試合に出ていたら、斗真がいなかったら、何度も考えた。
だけど、本当は違った。
本当は、俺は斗真と一緒に戦いたかったんだ。
斗真がおかしたミスを、俺ならできた？そうじゃない。
斗真のミスを、俺が隣でフォローしてやりたかった。
俺はただ、斗真と一緒に、試合に出たかったんだ。
こんな簡単なことに気がつかなかった俺は、やはり馬鹿だった。
俺は、回ってきたボールを感情に任せて明後日の方向へ蹴り上げた。
その瞬間、ホイッスルが鳴り響く。
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おパンツマン(プロフ) - 晴一さん» ありがとうございます！２人の絶妙な距離感を感じ取ってもらえてうれしいです！（＾ω＾）ぜひ最後までお付き合い下さい！ (2015年4月5日 21時) (
レス) id: d7682a8cba (このIDを非表示/違反報告)
晴一(プロフ) - 初めまして晴一と申します(○´∀｀)トラウマを抱えた潤くんの優しさと前に進ませたい翔くん・・少しずつ縮まってく距離が丁寧に描かれててステキです･(つд`｡)･｡E.Tって・・（笑 (2015年4月5日 21時) (レス) id: 5dc01be9b4 (このIDを非表示/違反報告)
いちごぱんつ(プロフ) - arashisho2000さん» ありがとうございます！！初コメントすごく嬉しいです！（＾ω＾）ぜひ最後までお付き合いください！ (2015年4月4日 16時) (レス) id: 809e8ec63c (このIDを非表示/違反報告)
arashisho2000(プロフ) - この小説面白いです(*´ω｀*)これからもがんばってください (2015年4月4日 14時) (レス) id: 45272fac90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごぱんつ
| 作成日時：2015年3月31日 19時
