影柱は愛されたい弐【鬼滅の刃】 (ページ27)

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漆拾壱ページ27

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不思議な夢を見た

実弥がお父さんになってる夢

やっぱ兄弟が沢山いたからかな
お父さんと言うよりお兄ちゃんのそれに近かったけど

楽しかったなぁ

夜も一緒に寝てくれて凄く暖かくて

そうそう、丁度今みたいな……

『………………へ』

何故でしょうか

何故私の目の前に傷だらけのお身体が…？

もしかしてと思いおずおずと上を見上げると

デスヨネー

しっかりいましたわ、お顔が傷だらけのあの方が。

いや睫毛長っ、肌すべすべじゃん
てか寝顔可愛すぎんか

とか最早考えてる余裕ないよね
ここからなんとしてでも抜け出さねば

と色々試行錯誤してみたのですが…

抱きしめられた腕から抜け出せず、なんなら抜け出そうとする度にきつく抱きしめられるため諦めました、はい。

おかげでこの密着度ですよ

……あ、実弥サン、足絡めるのヤメヨウネー

不｢ん……A………｣

『！！』

起きた？…え？寝言？

不｢…………あ？｣

起きましたね

『おはようございます…』

不｢〜〜〜〜ッ!!｣

みるみるうちに真っ赤に染まる実弥の顔

気がつくと身体の温もりは消えていた

不｢す、すまねェ!!｣

『いや、全然大丈夫なんだけど…』

何故こうなっていたのか訳も分からず
事情を聞くととても納得した

つまりあれも夢じゃなくて現実だったのですね

『いやはや御迷惑をおかけしてしまったようで…』

不｢いやこっちこそ申し訳ないことをした｣

『滅相もございませぬ。今度なにかお礼を…』

不｢…ンじゃ今、いいかァ？｣

『なんでしょう？』

不｢…ん｣

…はにゃ？？
なんですかその広げた腕は
私にどうしろと？

不｢ﾁｯ、わかんねェのかよ｣

気がつくと目の前には先程と同じ光景が広がっていた

『あの、実弥サン、これは一体…』

不｢あァ？抱擁してるだけだろーがァ｣

『や、それは充分理解しているんだけど…
お礼がこんなのでいいの…？』

不｢他にも貰っていいのかァ？｣

『勿論だよ、一日お世話してもらったわけだし』

不｢…なんでもいいんだな？｣

『え、うん』

不｢ンじゃ…｣

実弥の顔が近づいてきたかと思うと唇に柔らかい何かが触れた

離れた時に見た実弥の顔はそれはそれは赤かった

不｢…胡蝶が心配してたから行ってやれェ｣

『あ、うん…』

そして風柱邸をあとにしたのだけど…

キス、されたよね…？

義勇も実弥もどうしちゃったの＿＿＿＿