水柱兄弟の妹【鬼滅の刃】 (ページ5)

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伍ページ5

冨岡side

目覚めると先生の家だった

錆｢起きたな、義勇｣

｢錆兎…｣

よかった、錆兎、無事だったんだ

｢Aはどこにいるの？｣

Aの名前を口にすると一瞬錆兎の顔が歪んだ

錆｢Aは…｣

｢え…う、そだよね…？｣

錆｢…すまない、俺がついていながら…｣

嫌だ、そんなの

理解したくない

Aのことだ、きっと冗談だよって言って出てくるはず

｢や、やめてよ…、いるんでしょ？A…｣

錆｢義勇｣

｢っ…｣

錆｢残念だが本当のことだ
Aは死んだ｣

｢そ、んな…っ｣

俺のせいだ
あの時俺がAに頼んだから

俺のせいでAが死んだ

それから暫く俺は泣き続けた

ろくに食事も睡眠も取らずただひたすら泣き続けた

どうして俺が生き残ったんだろう

錆兎やAよりも弱い俺が

結局いつまで経っても守られるばかりだ

俺が死ねば…よかったのに

錆｢義勇
いつまでそうしているつもりだ｣

錆兎は俺なんかとは違う

きっとAを失って錆兎も辛いはずなのに
毎日鍛錬を続けている

錆｢義勇！｣

｢ん…｣

錆｢どんなに悔やんでも亡くなった人が戻ってくることはないんだ｣

｢…でも俺のせいでAは…｣

錆｢義勇のせいではない｣

｢でも…っ｣

錆｢俺達がAの分の想いも抱えて戦わなくちゃならないんだ
他でもない俺達が、俺たち2人がAの無念を晴らしていかなくてはならないんだ｣

｢っ…うぅ…｣

錆｢泣くな
そんなことは今することではない
男なら、男に生まれたのなら覚悟を決めろ

義勇！｣

｢…ごめんっ、ごめん錆兎…俺は…っ｣