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鬼「宍毛の餓鬼はどうした?」

『もう外に向かってるよ』

鬼「なにぃ?」

『ふふ、まぁ貴方のレベルじゃ私程度でも捕まえられないだろうけど』

鬼「あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!!」



上手く鬼の逆鱗に触れたのかさらにスピードを上げて私に向かってきた


木の影にいる錆兎には全く気づいていない




それでいい



義勇には錆兎が必要だから








私はひたすら走った

時折飛んでくる手を避けたり切ったりしながら



そもそも錆兎でも斬れない首を私の力じゃ斬ることなんて出来ないし





でも私は人間だから体力には限りがあって

夜明けまで何時間も走り続けるなんて出来ない



ドゴッ


『ガッ…』


ドシャッ



避けきれなかった


少し気が緩んだ所を狙われた





激しく木に打ち付けられた私の体から嫌な音がした


恐らく骨が何本か折れた





ごめん、義勇、錆兎


私ここで死ぬのかも




鬼「ヒッヒッヒ…また鱗滝の餓鬼が死んだ」


うーん、でもどうせ殺されるならかっこいい鬼がいいかも





私を捕まえようと飛んできた手を避ける



鬼「まだ動くか」



動けば動くほど体が軋んで痛む

息をするだけでも痛すぎる


恐らくここで呼吸を使えば内臓が傷付くと思う



となればもう何がなんでもこの鬼の視界から消えるしかない






鱗滝さんの家に戻ることは出来ないだろうけど

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作者名:すー | 作成日時:2021年10月18日 22時

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