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拾伍 ページ15

義勇side






錆「鬼自体は対して早く無かったんだ
体が大きかったし走りにくいんだろう
だが、手が厄介だった
次から次に伸びてきてまるで鼬ごっこだったな」




俺はそんなことになっている間に眠ってしまっていたなんて
2人が無事だったとはいえ不甲斐ない




錆「だいぶ体力が削られた頃、Aは二手に分かれることを提案してくれた
このまま逃げ続ける訳にはいかないし、二手に分かれて敵を撒くことが出来れば最善なのかも知れないが
まず間違いなくAの方を追いかけると思って断ったんだ」

『そっか、女の方が栄養価が高いから…』

錆「あぁ、だがその瞬間から俺には記憶が無い」

『っえ?』

錆「首に衝撃が走ったから恐らく気絶させられたのだろう
目が覚めると俺は木に寄りかかって座っていた」

『えぇっ、私そんなことしてたの…?
いつ他の鬼が出るかも分からないのに…ごめんなさい』




本当に、何故そんなことをしたんだ


必ず二人で戻ると約束したのはAの方なのに






錆「ははっ、なんで謝るんだ?
Aのお陰で俺は助かったんだ、それに気絶している間鬼に襲われてもいない」

『それは…よかったけど』

錆「あぁ
そして目覚めてすぐにAを探しに行ったんだ、鬼の手跡を辿って
すると一本の木が目に入って…きっと強く打ち付けられたんだろう、木は少し凹んでいて血も着いていた


信じたくはなかったが…その木の下にはAがつけていたはずの厄除の面がバラバラになって落ちていて…」




実際の現場を見てはいないが

自分が錆兎の立場だったら
今よりも更に未熟だった俺はきっと何日もその場に蹲っていただろうな




錆「ずっと亡くなったと思っていたからAの想いも背負って、という意味で厄除の面の欠片を俺たちは常に身につけていたんだ、残りはあの箱の中に





ここまでが俺たちがAについて知っている事だ」

『ありがとう

私の過去について教えてくれたことも
…今まで私の分まで戦ってくれたことも』




そう言うとAは優しく微笑んだ

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作者名:すー | 作成日時:2021年10月18日 22時

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