199.俺達の前に ページ50
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円堂が豪炎寺と士郎くんに立向居の相手をしてやってくれと声をかける
やっぱり《ファイアトルネード》は立向居の《ゴッドハンド》をやぶった
次に有人くんが士郎くんにパスを出すが、ボールは地面に落ち、受け取る事が出来なかった
「僕、このチームのお荷物になっちゃったね」
「そんな事はない。雷門には、お前が必要なんだ」
少し安心したような顔になる士郎くんを見て、私もホッとした
「ようし皆!もう人踏ん張りだ!ボールはいつも俺達の前にある!」
練習は続き、日は傾いて夕方
沖縄の夕方って、やっぱり綺麗だ
「お疲れ様!!」
「ドリンクがあるわよ」
「土方くんの差し入れ。沖縄特産シークワーサードリンク!」
ドリンクを受け取って飲むが、酸っぱい
「A。聞いたぞ。豪炎寺と必殺技の特訓をするようだな」
「まあね。面白そうだろう?」
「ああ。お前達二つの炎が合わされば、更に強力なシュート技になるだろう」
「……実はさ、もう一つ、必殺技を考えてるんだ」
「ほう?どんな技だ」
「《ステラメサイア》。私はエイリア学園のなかで一番下手だったんだ。それで皆が考えてくれた技が」
「《ステラメサイア》。星の救世主」
「そう。これが完成して、見せる事が出来れば、皆、心変わりしてくれるんじゃないかって、柄にもなく思ってる」
心変わりしなくても、私達が過ごした日々を思い出してくれるなら、私はどんな事でもする
「言葉だけじゃ、やっぱり伝わらない。行動で示さないといけない。……ごめん。君達はエイリア学園を倒すのが目的なのに、私は、助ける事ばかり…」
「そんな事気にするな。お前は言った。勝ち続けて助けると。勝ち続けるのは俺達も同じだ」
「有人くん…。ありがとう。元気、出た」
「そうか。ならいい」
皆の優しさが直に感じる事が出来る
このチームでエイリア学園を倒しに行けて、本当に良かった
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作者名：汎用うさぎ
| 作成日時：2017年7月23日 13時
