【イナズマイレブン】太陽が込めた言葉 (ページ34)

今日:22 hit、昨日:0 hit、合計:77,341 hit

183.本当の気持ちページ34

.

あの重いエイリアボールは私に直撃した

がくっ、と片膝をつき、痛む箇所を抑え晴矢を見る

「鳴上!」

こちらに来ようとする円堂を手で制する

私は、ゆっくりと立ち上がり転がったボールのとこまで歩いて、呟く

「なんでかな。私は、晴矢と、皆と、昔のように戻りたいだけなのに、どうして、こうすれ違うんだろうね」

ボールを晴矢の足元に蹴り返す

「A…」

小さく私の名前を呼んだ晴矢は、ハッとして声を荒げた

「ふざけんじゃねえ!昔のように戻りたいだあ!?逃げ出したのはお前だろ!お前が、俺達を裏切ったんだ!」

「…それは、本当にごめん」

「また、それかよ…っ。謝れば済むとでも思ってんのか。俺は昔から!お前のそういうとこが気に入らなかったんだ!」

再び蹴ったボールは私に向かう

私は目を閉じて、来る衝撃を待ったが、一向にそれは来なくて、うっすらと目を開ければ私の前にはヒロトが立って、足元にはエイリアボールがあった

「ヒロト…」

「A。いい目をするようになったね。雷門の皆のおかげかな」

ヒロトは晴矢に向き直る

「バーン。それが君の本当の気持ちだよ。自分でも分かってるんだろ」

「ああ?何がだよ」

「バーンはAの言葉に苛立ちを覚えた。自分だけじゃなくて、皆という言葉に。

お前はAに惚れてるんだろう」

「なっ…」

「晴矢…」

ヒロトの言葉で赤くなった晴矢は、私が名前を呼べば更に顔を赤らめた

.