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一点の光目掛けて異能を加えた拳を壁にぶつける。

躊躇う間もなく飛び出した瞬間に崩れ落ちた建物。



「間一髪だったぜ。」



外の空気がとにかく美味い。



「橘?生きてるか?」

「うん…っ。」



俺の胸で啜り泣く橘の頭を優しく撫でてやる。

一向に俺から離れない此奴の背中に手を回そうとした時、姐さんや黒蜥蜴やらの姿が見えて咄嗟に身体を離した。



「A!無事で良かった!ああ、可愛らしい顔がこんなにも汚れて…っ。」

「だ、駄目です、お召し物が…!」

「構わぬ。Aの愛い顔を見る為じゃ。」



顔の煤が姐さんの着物の袖で拭われていく。

橘の頰を撫で、胸に閉じ込める姐さんの目元からは涙が溢れる。



「迎えが遅くなってしまってすまんのう。」



姐さんの抱擁に橘は堰が切れたように涙を流し始めた。



「ごめんなさ…っ、本当は怖くて…ッ。」

「うむ、分かっておる。もう大丈夫じゃ。」



橘の泣き顔は前にも見た。

だけど、今見てる涙の方が綺麗で胸がざわつく。

俺が此奴の涙を止めたい。そんな気持ちを俺は持ってはいけないと心を落ち着かせる。



「Aちゃん、良かったね。」

「太宰君…。有り難う。」

「…、どういたしまして。」



太宰が両手を広げると橘はおずおずと近付いて、太宰の腕にすっぽりと収まった。

目の前の光景が余りにも当たり前に思えて、二人を見たくない為に、帽子を深く被った。



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鈴神(プロフ) - 本当に本当に今読ませて頂いてる唯一の夢小説ですが情報過多すぎて、、このお話に激重感情抱いてます、、二人が幸せになりますように。 (11月23日 20時) (レス) id: c20e30a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 初コメ失礼します!中也さんイケメンとキャッキャしてたら、まさかの展開でビックリです……!これからどうなっちゃうの〜〜!?という気持ちがいっぱい過ぎて……。主様のペースで更新頑張って下さい!楽しみにしています! (11月23日 20時) (レス) @page32 id: 1836c9208c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2023年11月10日 12時

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