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家中が焦げ臭さに包まれる。



「Aちゃん…、本当に君は…。」



グッと拳を握る太宰は男を取り押さえた中原に声を発した。



「中也ならどれを選ぶ?」

「あ?何がだ。」

「大切な人か。大切な人の意思か。」

「…状況による。」



太宰は手にしたあらゆる不正の証拠をポケットへと仕舞いこんだ。

中原もマフィアのお金を取り返し、互いに仕事は完遂。



「私はね、意思を尊重してみてもいいんじゃないかと思ってる。」

「だからそれは状況に…、おい、何で今そんな話しやがる。この焦げ臭さが何か関係してんのか。」

「Aちゃん、死ぬつもりだよ。この家諸共、消し炭にするつもりだ。」

「……は?」



太宰の言葉に中原は鈍器で殴られたかのように頭が重く感じていた。

橘が死ぬ。
それは中原にとっては一番避けたい出来事。

自身の首領の命を破ってまで生かした大切な女が自ら命を絶とうと考えている事に心底腹が立っていた。

回収し終えたお金は懐に仕舞い込み、そして、中原は駆け出した。

橘が進んだ道を追うように。

ある程度進めばかなり火は建物を包んでいた。

あの奥に大切な人が居る。
それだけで中原が動くには十分過ぎた。



「橘!何処だ!橘!」

「な…、かはら幹部…。な、んで、」



中原の声に反応した橘は今にも気絶してしまいそうな位にぐったりとしている。

火が立ち上る中、酸素は薄く呼吸をするのは苦しい程。



「悪ぃな、橘。」



中原は大きく息を吸い込むと橘に一言謝罪を入れてから唇を合わせた。



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鈴神(プロフ) - 本当に本当に今読ませて頂いてる唯一の夢小説ですが情報過多すぎて、、このお話に激重感情抱いてます、、二人が幸せになりますように。 (11月23日 20時) (レス) id: c20e30a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 初コメ失礼します!中也さんイケメンとキャッキャしてたら、まさかの展開でビックリです……!これからどうなっちゃうの〜〜!?という気持ちがいっぱい過ぎて……。主様のペースで更新頑張って下さい!楽しみにしています! (11月23日 20時) (レス) @page32 id: 1836c9208c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2023年11月10日 12時

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