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どれだけ時が過ぎただろう。

私は部屋に閉じ込められて一日を過ごす。

部屋には簡易的なトイレ、簡易的な寝台しかなく、まるで独房だ。

手当てはしているものの、まだ頭の痛みが酷い。

もう、どうでもいい…。



「…ちゃん、……Aちゃん!」

「…誰ですか。」

「私だよ。太宰治さ。」

「…如何して、こんな所に。」

「姐さんに手を貸すように云われてね。君の元上司である私に話が回ってきたのだよ。」



今ここから出してあげる。

そう云った彼は壁の向こうで忙しなく手を動かしているみたいだった。



「…もうやめて。いいよ、このままで。」

「……初めに、君が此処に居続ける理由なんて無いよ。云ったよね、横浜から出てって。なのに、如何して君は戻ってきてしまったのかな。」

「……幸せに、なりたいから。」

「幸せに?」

「そう。私を愛してくれる人の所に嫁ぐの。女として最高の幸せでしょう?だから兄さんは、」

「君のお兄さんはもう居ないよ。」

「………え?」



私は一瞬、彼が何を云っているのか分からなかった。



「君のお兄さんはもう亡くなっている。だからさっきも云った通り、君が此処に残る必要はないんだ。」

「嘘よ…、だって兄は別室で療養してるって!」

「君に、お兄さんに暴力を振るってきた父親の云う事を信じるのかい?」

「……。」



なんとなく…、薄々と気付いてはいた。

でも信じたくなくて、あの人の云う事に耳を傾けた。

兄に会えるならどんな苦痛だって耐えてみせる、そう思っていたのにその気持ちは儚く散ってしまった。



「なら、尚更放って置いてよ!なんで私なんかに構うのよッ!もう…っ、何処かに消えて……ッ。」

「…約束したんだ。君のお兄さんと。」



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鈴神(プロフ) - 本当に本当に今読ませて頂いてる唯一の夢小説ですが情報過多すぎて、、このお話に激重感情抱いてます、、二人が幸せになりますように。 (11月23日 20時) (レス) id: c20e30a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 初コメ失礼します!中也さんイケメンとキャッキャしてたら、まさかの展開でビックリです……!これからどうなっちゃうの〜〜!?という気持ちがいっぱい過ぎて……。主様のペースで更新頑張って下さい!楽しみにしています! (11月23日 20時) (レス) @page32 id: 1836c9208c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2023年11月10日 12時

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