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「そうそう、娘を捜していたのには訳がありましてね。」

「…ほう、その訳とは。」

「こんな娘でも嫁に欲しいという器の大きな人が居られましてな。」



男はぺらぺらと上機嫌に語りだす。

相手の家柄、自身に与える利益等事細かに。



「娘を愛してくれるのは父としても喜ばしい事。そうだろう?A?」



男が顔を横に向ける。

未だ倒れて動けない橘に激怒する。



「まだそんな所で横になって居るのか、恥知らずめ!さっさと起きろ!この私に恥をかかすな!」



よろよろと起き上がる橘は既にふらふらで焦点が合っていないようにさえ見える。



「なあA?お前も嫁に行けて幸せだろ?」

「…はい。光栄に、ございます。」

「そうかそうか!父も嬉しいぞ!」



橘の頭に手を置いて揺らすようにして頭を撫でるその行為は橘にとっては死を感じさせるには十分だった。



「すまんが少し話を割っても善いかのう。」

「幹部殿の話であればいくらでも聞きましょう。」

「その娘、私にくれぬか。」



男の目の色が変わった。



「云うた通り、その娘は優秀でな。其方の云う出来損ないでも私にとっては必要不可欠じゃ。」

「く…っ、あっはっはっ!!此奴が優秀?必要不可欠?面白い冗談ですな。」



再び手を振り上げた男の首元には夜叉の刀が添えられた。



「それ以上私のAに何かしてみよ。首と身体が分かれる事になるぞ。」



此処に来て初めて、橘の目に涙の膜が張られた。



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鈴神(プロフ) - 本当に本当に今読ませて頂いてる唯一の夢小説ですが情報過多すぎて、、このお話に激重感情抱いてます、、二人が幸せになりますように。 (11月23日 20時) (レス) id: c20e30a6a0 (このIDを非表示/違反報告)
そこら辺の壁(プロフ) - 初コメ失礼します!中也さんイケメンとキャッキャしてたら、まさかの展開でビックリです……!これからどうなっちゃうの〜〜!?という気持ちがいっぱい過ぎて……。主様のペースで更新頑張って下さい!楽しみにしています! (11月23日 20時) (レス) @page32 id: 1836c9208c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:汎用うさぎ | 作成日時:2023年11月10日 12時

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